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平川動物園ズーブログ

鹿児島フィールドレポート ~ボマのふるさと!徳之島の生き物たち~

みなさんこんにちは!平川動物ウォッチング隊員の落合です。今回のズーブログでは、8月に徳之島で行われた環境省徳之島自然保護官事務所主催の出張セミナーについてと、出会うことができた徳之島の生き物について紹介したいと思います。

 

鹿児島市から南へ約400㎞。亜熱帯の島「徳之島」は自然豊かで国の特別天然記念物アマミノクロウサギが生息する島としても知られています。当園で今年の2月より保護収容しているアマミノクロウサギのメス「ボマ」は、この徳之島出身です。島の大切な宝である「ボマ」の近況報告と、夏休みということもあり、少しでも動物園の役割について知っていただくための講演を行ってきました。ボマについては、交通事故の影響で上下の顎がずれてしまい、定期的な歯のトリミングが必要なことや、それでも順調に成長し現在1970g程まで体重も増えていること(保護当時は約800g)を紹介しました。詳しくはこちら→ http://hirakawazoo.jp/zooblog/staff/6066

 

先日の体重測定で2000gを超えました。まずまずな感じです~

先日の体重測定で2000gを超えました。まずまずな感じです~

 

 

併せて行われた環境省徳之島自然保護官事務所からの講演では、世界自然遺産登録に向けた動きや問題点、そしてごく当たり前のように接している島の自然が、素晴らしく価値のあるものということが紹介されました。最近ではクロウサギやその他の希少種を取り巻く環境が、少しずつですが改善されており生息数の増加が期待されています。それでもノネコによる捕殺や交通事故などまだまだ安心して暮らせる環境とは言えないのが現状です。まだまだいろいろな取り組みが必要なのかもしれません。

 

講演会後には、環境省の方と一緒に林道での調査に行ってきました。希少な生き物も見れました! が… ノネコもいました。これが現状なのだと改めて感じることができました。ネコ=悪者ではなく、ネコをこのように野生化させた我々が悪者かもしれません。歴史は後戻りできません。最善最良の策を模索しながら徳之島の人たちは前に進んでいると感じました。

昼間はいたるところでリュウキュウアカショウビンの鳴き声を聞くことができます。観察は夜の方がオススメ。じっとして休んでいます。

昼間はいたるところでリュウキュウアカショウビンの鳴き声を聞くことができます。観察は夜の方がオススメ。じっとして休んでいます。

 

奄美群島でのみ繁殖が確認されているアマミヤマシギ

奄美群島でのみ繁殖が確認されているアマミヤマシギ

 

森の妖精!?リュウキュウコノハズク 巣立ち直後の3羽が並んでいました。当園でも飼育展示しています。

森の妖精!?リュウキュウコノハズク 巣立ち直後の3羽が並んでいました。当園でも飼育展示しています。

 

徳之島のみに生息するオビトカゲモドキ。まるで恐竜です!

徳之島のみに生息するオビトカゲモドキ。まるで恐竜です!

 

ハブではなく、こちらはアカマタ。美しい模様が特徴です。

ハブではなく、こちらはアカマタ。美しい模様が特徴です。

 

鹿児島にある動物園として、奄美群島の環境や生き物について少しでも多くの方に知っていただき、興味を持っていただけるよう情報発信していくのも我々の使命だと感じました。南の島=沖縄!!もいいですが、南の島=奄美群島も神秘的で素晴らしい自然がお待ちしております。ぜひ一度は訪れてみてください。

 

島を訪れた際には、くれぐれも安全運転で!

島を訪れた際には、くれぐれも安全運転で!

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夏の夜は楽しまナイト!

みなさん、こんばんは!教育普及係の落合祐子です。夏休みも後半、今回は只今開催中の「2016Night Zoo 夜の平川動物公園~夏の夜は楽しまナイト!~」をご紹介します。 夜の動物園では、

①昼と夜の動物たちの動きの違い

②動物たちの夜の過ごし方

などを知ることができます。夕方5時を過ぎると少しずつ暑さがやわらいできて、夏は暑いから動物園はちょっと…という方にもおススメです!

 

17:30 さっそくアフリカ園で「キリンの夜のお食事ライブ」がスタート!

キリンの長い舌をご覧あれ!

キリンの長い舌をご覧あれ!

 

18:00 夜行性の動物といえばフクロウとコウモリ!かごしまのどうぶつゾーンでは「フクロウ&コウモリトーク」で彼らのヒミツを飼育員から聞いちゃおう!(土曜日のみ)

 

薄暗くなってきました!懐中電灯をお持ちの方は、「赤いセロハン」の装着をお忘れなく!!ここで動物園からのお願いです。動物たちの「夜の過ごし方」を楽しむためにも、動物をビックリさせないよう、懐中電灯を動物に当てたり、カメラのフラッシュ撮影はご遠慮くださいね!(スマートホンのフラッシュを切るのもお忘れなく…)

 

19:00 「ナマケモノの気まぐれお食事ライブ」 南米館の動物たちのお食事ライブをリレー形式で見ることができます!

寝起きのあくび??

寝起きのあくび??

まだまだたくさん!!イベントタイムスケジュールはこちら

 

しばし動物たちの夜の過ごし方をじっくり観察。

動きまわったり…

穴を掘ったり追いかけあったり、とにかく動きが面白い!マタコミツオビアルマジロ

穴を掘ったり追いかけあったり、とにかく動きが面白い!マタコミツオビアルマジロ

 

眠る姿を見ることができます。

早々と寝るメスのミュウ(右)と、「おい、母さん!」と言わんばかりのオスのコウスケ

早々と寝るメスのミュウ(右)と、「おい、母さん!」と言わんばかりのオスのコウスケ

 

頭を体にうずめて、見事な寝姿!インドクジャク

頭を体にうずめて、見事な寝姿!インドクジャク

 

20:15 どうぶつ学習館では今年度からスタートした「飼育員や獣医師による『夜のお話』」。みなさんに動物のことを直接伝えたい!!というスタッフの思いから始めました。普段担当している動物のことや得意分野の話など、テーマは様々でその数なんと24個!(既に終了したお話もあります)一晩三本立ての夜替わり?トークイベント、スタッフに色々質問してくださいね。

キャベツや野草をたくさん持って登場したこちらのスタッフ。夜行性のモルモットのお話でした。

キャベツや野草をたくさん持って登場したスタッフ。   夜行性のモルモットのお話でした。

「夜のお話」スケジュールはこちら

 

20:45 大変!あと15分で閉園だ!!でもご心配なく。遊園地や売店は21時まで営業しています。急いで遊園地でチケットを買い、観覧車へGO!一晩歩き回ったので、ここで一息つきましょう。(チケットの販売は20時50分まで。事前購入がおススメです)

観覧車で一息。あー楽しかった。

観覧車で一息。あー楽しかった。

 

20:55 さて、帰路につきますか。帰り道のお供には、キンキンに冷えたラムネがおススメです!ご来園ありがとうございました。

 

夜の平川動物公園は8月中の土日、午後9時まで開園しています(最終入園は午後8時)。今年の夏の夜は、平川動物公園で楽しまナイトね!! ご紹介しきれなかった「楽しまナイト!ポイント」は、こちらのマップでチェックしてくださいね。

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『大人のための羊毛教室』第2回を開催しました!

みなさん、こんにちは!

5月に行った『大人のための羊毛教室』第1回に続いて、先月末、第2回を行いました。

今回はそのイベントの様子をご紹介します。

 

第1回では、参加者のみなさんとヒツジ「ヨーコ」の毛刈りを行いました。

前回のブログ

 

第2回では、前回刈ったヨーコの毛を使い、

①羊毛を洗う

②羊毛を染色する

③きれいになった羊毛をほぐす

の3つの工程を、お話を交えながら行いました。

 

まず、①羊毛を洗う

お湯、洗剤、水を使い、羊毛に絡みついたゴミを取り除きながらゆすいでいきます。

 

最初はこんなに汚れていた水も…

最初はこんなに汚れていた水も…

 

こんなにきれいになりました!

こんなにきれいになりました!

 

日の当たるところに広げて乾燥させます。

日当たりのいいところに広げて乾燥させます。

 

続いて、②羊毛を染色する

コアラ担当者の協力もあり、コアラが食べたあとのユーカリを使い、自然染色に挑戦しました。

 

こちらがユーカリ。2種類用意しました。

こちらがユーカリ。2種類用意しました。

 

ユーカリはアロマオイルにも使われているように、いい匂いがします。

葉をちぎり、鍋でたっぷりのお湯で加熱し、色を出していきます。

 

きれいな色に染まりました!

きれいな色に染まりました!

 

最後は③きれいになった羊毛をほぐす

事前に洗って乾燥しておいたヨーコの毛を、くしを使ってほぐしていきます。

この工程を終えると、こんな感じになります。

 

IMG_0803

 

これで、羊毛を活用する準備段階が終わりです!

このふわふわになった羊毛や、ユーカリで染色した羊毛を使い、最終回第3回ではマスコット作りに挑戦です!

 

事前申し込み制のため途中からの参加はできませんが、第3回の様子もこちらで紹介します。

お楽しみに!

また、8月21日(日)に羊毛を使った工作教室を行います!→詳しくはこちら

こちらはどなたでもご参加いただけますので、ぜひ遊びにきてください♪

 

ヒツジ担当:角田

 

 

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青少年のための科学の祭典2016に参加しました!

みなさん、こんにちは!教育普及係の落合祐子です。夏休み、みなさんいかがお過ごしですか??7月23日(土)、24日(日)に、鹿児島市立科学館で開催された「青少年のための科学の祭典2016」に参加してきましたので、今回はその内容を少しご紹介します。

科学の祭典は、青少年の科学技術離れを防ぐ事が目的で1992年に全国規模でスタートした体験型イベントで、毎年学校の先生や学生、各研究機関がブースを出展し、様々な実験を通して科学の面白さをお伝えしています。平川動物公園は2013年より出展しており、今回で4回目となります。昨年までは “鳥の羽のふしぎ”と題した実験を紹介しましたが、今年は動物の鳴き声に着目した「動物園の『この声だーれだ?』」を行いました。

現在平川動物公園では約140種類1,000頭の動物たちが生活していて、鳴き方や鳴き声も様々。そんな動物たちの声のヒミツを知ってもらうことが今回の目的です。

用意した鳴き声は全部で30種。飼育スタッフがビデオカメラやボイスレコーダーを構え、動物が鳴く瞬間を捉えた努力の結晶!?です。この鳴き声を参加者の皆さんに聞いてもらい、どの動物の鳴き声かを当てるゲームを行ったあと、鳴き声カードを作製する、という流れにしました。ズーブログでは音声が聞けないのがとても残念なのですが、2日間のイベントを終え、参加者の皆さんが衝撃を受けていた動物の鳴き声についていくつかご紹介します。

模型を使って発声の仕組みを説明

模型を使って発声の仕組みを説明

 

①コアラ(オス) 鳴き声レア度★★★★★

鳴き声:(野太く)グェェェェ~~~、ゲェェェェ~~~、オフッオフッオフッ…(続く…)

オスのコアラは縄張りを守るために野太く大きな声で激しく鳴きます。動物園で聞くことはかなり難しいですが、早朝だとたま~に聞くことができるとのこと…。

 

上を向いて、「ゲェェェ~!!」

上を向いて、「グェェェ~!!」

②ヤブイヌ 鳴き声レア度★☆☆☆☆

鳴き声:(高く、小さく)キュッキュッキュッキュッキュッキュッ…

ヤブイヌに会いに行くとまず聞くことができますが、外見とのギャップや名前に惑わされてか、なかなか結びつかなかったようです。ヤブイヌは草木が茂った藪の中で群れで生活します。頻繁にコミュニケーションをとっているのがわかりますよ!

「ワンワン!」とは鳴きません…

「ワンワン!」とは鳴きません…

 

③フクロテナガザル 鳴き声レア度★★★★★

鳴き声:(よく響く声で)ホーォウッ、ホーォウッ、フォフォフォフォフォフォフォ…

フクロテナガザルはマレー半島やスマトラ島の熱帯雨林で家族単位の群れで生活しています。縄張りを守るために「テリトリーコール」というよく通る声で鳴くのですが、その鳴き方が特徴的。のどにある「鳴のう(めいのう)」という袋に息をため、一気に出すことで大きな声になるのです。カエルの鳴き方と同じです。

空気をためて…

空気をためて…

 

一気に出す!!

一気に出す!!この袋が名前の由来

 

 

★「鳴き声レア度」とは、動物園でどのぐらい粘ったらその声を聞くことができるかを参考までに星5つで示しました。★5つは、運が良ければ聞くことができるかも!?

 

動物たちは、どのような場所で、どのような単位で生活しているか、オスかメスか、そしておとなか子どもか、などによって鳴き方や鳴き声が様々です。動物園では、普段の生活では聞くことができない動物たちの声をたくさん聞くことができますので、ぜひ耳を傾けてみてくださいね!

 

夏休み期間中、動物園で「この動物の声を聞いたよ!」という方に、「動物の鳴き声カード」をプレゼントします!①鳴き声を聞いた動物の名前②どのように聞こえたか(「ケオ~ン」や「ヒャヒャッ」など)を覚えて、どうぶつ学習館まで来てくださいね!

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鹿児島フィールドレポート ~本土最南端!佐多岬で会えるニホンザル~

みなさんこんにちは!平川動物ウォッチング隊員の落合です。今回のズーブログでは、本土最南端の佐多岬周辺で出会えるニホンザルについて紹介したいと思います。

 

奥に見える陸地の先が、本土最南端の佐多岬です

奥に見える陸地の先が、本土最南端の佐多岬です

 

 

鹿児島市からフェリーを使って約3時間。大隅半島の先端にある佐多岬周辺は、黒潮の影響を強く受け温暖な環境がひろがっています。ソテツやガジュマルなど南国を代表する植物が自生し、沖縄などの南の島かと想像してしまいます。

 

周辺は緑豊かな照葉樹の森がひろがります

周辺は緑豊かな照葉樹の森がひろがります

 

 

そんな佐多岬では、かなりの確率でニホンザルと遭遇できる場所でもあります。道路を走っていると突然飛び出して来たり、森を眺めていると木が揺れだしたりと、ニホンザルの存在をいたるところで感じることができます。

 

道路を横切るニホンザル。若い個体のようでこちらを気にしている?

道路を横切るニホンザル。若い個体のようでこちらを気にしている?

 

 

もし出会うチャンスがあれば、そーっと遠目から観察してみてください。群れは何頭いるかな?赤ちゃんはいないかな?強いオスはどの個体かな?など彼らの生活を邪魔しないように見てみるのも、とても興味深い時間となります。

 

特に気にする様子もなく堂々と横切る個体も!!

特に気にする様子もなく堂々と横切る個体も!!

 

子連れのお母さんもいました。落ちないようにしっかり抱きついています

子連れのお母さんもいました。落ちないようにしっかり抱きついています

 

 

ニホンザルは野生で暮らす一方、畑や果樹園で食べ物を探す害獣としても扱われています。人との距離が近いほど、彼らは人を恐れなくなります。くれぐれもエサを与えたり、必要以上に近づいたり、油断はしないようにしてくださいね。

 

鹿児島にお越しの際には、本土最南端をぜひ目指してみてくださいね。素晴らしい景色と愛嬌のあるニホンザルが待っていますよ!

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