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平川動物園ズーブログ

動物園での4大「はかる」

みなさん、こんにちは!教育普及担当の落合祐子です。鹿児島もだいぶ寒くなってきましたが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。これから年末年始にかけてクリスマスやお正月などイベントも目白押しで体重計に乗るのが怖い…という方もいらっしゃるのではないでしょうか??

さて少し前になりますが、先月11月1日は計量記念日でした。計量記念日は、経済産業省が計量法を適切に実施し、計量の大切さを広めることを目的に平成5年11月1日に制定されました。料理をする時に材料を量る、健康管理のために体重や身長を測る、具合が悪い時に体温を測るなど、私たちの生活の中で計量はとても身近なことです。

今回は動物園で行っている「計量」=「はかる」をいくつかご紹介します!

 

【体重を量る、体長を測る】

 健康管理の中でも基本中の基本。エサをきちんと食べ、それが栄養となっているか、健康状態を知るための指標となります。特に飼育係の手で赤ちゃんやヒナを育てる場合は、体重を目安にミルクなどの量や給餌の回数を変えるため、可能な限り体重を量り、その成長を追います。また、体調を崩したりケガをして薬を与える際に体重がわかっていると、より正確な量の薬を与えることができます。

 動物園には様々な動物がいるので、使用する体重計も量り方も様々。小さな動物なら一般的な量りで十分ですが、大型動物になると「バースケール」を使用します。さらに大型になると展示場に備え付けてある体重計を使用します。

アフリカニシキ計測中

アフリカニシキヘビの体長の計測。体の動きに合わせてメジャーを

ぴったり合わせるのが至難の業!

 

IMGP5872

 体重計に乗るインドゾウ。壁の向こうでは飼育員が体重計にしっかり乗っているか確認しています。

(左の後ろ脚がはみ出てますよ~!!)

 

【体温を測る】

ちょっと今日は動きがおかしいな…という時に測るのはもちろんですが、毎日同じ時間に体温を測定することで、繁殖のタイミングや妊娠中の動物の場合は出産が近いかどうかがわかる場合もあります。私たちのように体温計をくわえたり脇に挟むことができないので、「放射温度計」で口の温度や耳の温度を測ったり、肛門から体温計を入れて直腸の温度を測ります。インドゾウでは、放射温度計を用いて口腔内温度も測り、直腸温度と口腔内温度との相関性を調べています。

ゾウ放射温度

 鼻を上げ、口腔内温度を測ります

 

【心拍数を計る】

心音を聞き、心拍数を計ったり、呼吸数を計ります。通常の心拍数や呼吸数を把握しておくと、麻酔下での処置を行う際「あれ?なんだかいつもと違うぞ??」と感じた時に比較することができます。 

心拍

【エサの量を量る】

動物園で飼育している動物たちに与えるエサの種類と量を、体の大きさや体調、季節によって細かく決めています。体重の増減に合わせてエサの種類や量を調節していくので、イベント等でエサやりを行う際には、その量を考慮してエサの量を調整するのです。

 【そして…工夫や解決を図る】

飼育員は、動物たちが安全に健康に生活していくために、そしてできるだけ自然に近い動物の生態を皆さんに見てもらうために、エサの種類やあげ方、展示場のレイアウトなど、日々様々な工夫をしています。また、動物の様子がいつもと違ったり、突然のトラブルが起こった時は経験豊富な飼育員を中心に原因を調べ、皆で解決していきます。工夫や解決を図ることは、先にご紹介した「はかる」の基に成り立ち、動物を飼育する上で大きなポイントになっているのかもしれませんね。

 

さて、動物園の4大「はかる」(計る、量る、測る、図る)、知っていただけましたか?これらは、動物たちの健康を様々な角度から支えています。みなさんも気付かないうちに色々な物事を「はかって」いると思いますので、それがどのように役立っているのかを考えてみませんか?きちんとした場所・方法で「はかる」事も、もちろんお忘れなく!!

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