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平川動物園ズーブログ

鹿児島フィールドレポート ~オオコウモリの棲む島 口永良部島~

みなさんこんにちは!平川動物ウォッチング隊員の落合です。今回のズーブログでは、オオコウモリが棲む北限の島「口永良部島(くちのえらぶじま)」について紹介したいと思います。

 

鹿児島市からフェリーを使って約4時間。そこは世界自然遺産の島「屋久島」。さらにそこからフェリーで約2時間、屋久島の西方にある口永良部島に到着します。この口永良部島は、昨年の5月29日に新岳が噴火し、約1年近く島民の方々が避難生活をされていました。今でも一部の地域は立ち入りが制限されてはいますが、噴火前の平穏な生活を取り戻しつつあります。

 

上から見るとひょうたん型をしている口永良部島

上から見るとひょうたん型をしている口永良部島

 

口永良部島といえば知る人ぞ知る陸上で暮らす魚「ヨダレカケ」の聖地でもあります。潮上帯が主な生活場所です

口永良部島といえば知る人ぞ知る陸上で暮らす魚「ヨダレカケ」の聖地でもあります。潮上帯が主な生活場所です

 

もちろん海の中も豊かな環境が残っています。アオウミガメが悠々と泳いでいました

もちろん海の中も豊かな環境が残っています。アオウミガメが悠々と泳いでいました

 

ヤクシカにもよく遭遇します。最近頭数が増加傾向のようです。

ヤクシカにもよく遭遇します。最近頭数が増加傾向のようです。

 

この口永良部島は「屋久島国立公園」に含まれており、手つかずの自然豊かな環境が残っています。その代名詞として有名なのが、エラブオオコウモリです。本州の街中で、日暮れごろに見かける小型のコウモリとは異なり、翼を広げると80㎝程もあります。昼間は木の枝などにぶら下がり休息し、夜間にガジュマルやアコウなどの果実等を食べています。島内での生息数は50~100頭ほどといわれており、絶滅のおそれが非常に高い生き物です。そんな貴重なオオコウモリですが、実は島では意外と簡単に遭遇することができます。その理由は、集落近くにエサ場があること、あまりに大きなコウモリのため、上空を飛んでいるとバッサバッサと大きな音が聞こえるので位置が特定しやすいことなどが理由に挙げられます。

 

昼間にはいなかったオオコウモリが10頭以上集結していました

昼間にはいなかったオオコウモリが10頭以上集結していました

 

あまりに大きいため、飛翔しているとバサバサと大きな音が聞こえてきます。とにかくすごい大きさと音です!

あまりに大きいため、飛翔しているとバサバサと大きな音が聞こえてきます。とにかくすごい大きさと音です!

 

噴火の影響を心配していましたが、島で観察している方いわく「そこまで大きな影響は受けていない様子」とのことでした。小さな島でたくましく生きるエラブオオコウモリ。不気味な印象というよりは、島の主のような風格があり、夜な夜な島の様子を空から観察している守り神のような印象を受けました。

 

平川動物公園では平成5年に、国内の動物園で初めて繁殖に成功し、現在2頭のオスを飼育しています。鹿児島の離島に棲む不思議なコウモリにぜひ会いに来てくださいね!

 

こちらは平川動物公園で飼育展示中の個体。近くでじっくり観察ができます。

こちらは平川動物公園で飼育展示中の個体。近くでじっくり観察ができます。

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