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平川動物園ズーブログ

鹿児島カルチャーレポート ~伝統のクモ合戦 in 加治木~

みなさんこんにちは!平川動物ウォッチング隊員の落合です。今回のズーブログでは、生き物にまつわる文化を紹介したいと思います。鹿児島県姶良市加治木町には、コガネグモを戦わせる「クモ合戦」が戦国時代頃より受け継がれています。これは薩摩の殿様、島津義弘公が文禄慶長の役において、加治木から多くの兵士を連れて参戦し、その陣中で兵士を元気づけるためにコガネグモを集めて戦わせたのが始まりと伝えられています。今では老若男女がクモに親しみ、クモを操る不思議なイベントとなり、多くの参加者や見学者が集まってきます。

 

看板からも町をあげてのイベントとわかります!

看板からも町をあげてのイベントとわかります!

 

 

合戦の部の参加資格は、「コガネグモのメスを3匹捕まえてエントリーすること」といたってシンプル。大人と子ども部門に分れており、3匹のクモの勝ち数の合計点で順位が決定します。予選からはじまり。王将戦へと進んでいきます。

 

これがコガネグモ。皆さんも一度は見たことがあるのでは?

これがコガネグモ。皆さんも一度は見たことがあるのでは?

 

合戦の方法は、60㎝の棒の上で、端に構えるクモとそれに仕掛けるクモの取っ組み合いからスタートします。勝敗の見分け方は、①相手のクモの後背尻に平たい糸をかける、②後背尻に咬みつく、③上のクモがぶら下がった相手の糸を切る、④戦闘意欲がない、もしくは行司の判断により引き分けがある。

文章で書いても、よくわからないと思いますが、はじめのうちは見ていても良くわかりません…

熟練の行司(審判です)が目を凝らして、クモを見つめて判定を下します。

 

行司と解説者が目を凝らして合戦の様子をみています!

行司と解説者が目を凝らして合戦の様子をみています!

 

棒の上でも戦う!糸の出る瞬間がよくわかります

棒の上でも戦う!糸の出る瞬間がよくわかります

 

糸に垂れ下がっても戦う!

糸に垂れ下がっても戦う!

 

 

このクモ合戦の大会では、合戦以外にもクモの姿を競う「優良グモの部」もあります。

審査基準は、①八頭身ですらりとしたスタイル、②色艶が良く形や姿が整って美しいこと。の2点で判断されます。クモの八頭身…、色艶が良い? うーん素人ではよくわかりませんが、妖艶な姿に見えなくもないかと、最後の方は思ってきました。

 

優良グモの解説ボード クモ版美人コンテストでしょう!!

優良グモの解説ボード
クモ版美人コンテストでしょう!!

 

このイベントは、毎年6月の第3日曜日に開かれています。事前に参加者はコガネグモを捕獲し、家の玄関や居間で、そのままクモの巣を張った状態で飼育します。大会前に、エサを与えて、どのようにかは不明ですが鍛えていくそうです。そして大会当日にベストな状態に仕上げ、大会が終わると捕まえた場所にクモを逃がすのが恒例になっているようです。

 

クモは大事にネットに入れて管理されています

クモは大事にネットに入れて管理されています

 

会場には小さな子どもから若いお姉さん、そしてお爺さんやお婆さん、なんと外国からの参加者までが、クモを枝につけてニコニコしながら歩いています。ひとたび合戦となれば、真剣にクモを見つめています。長きにわたって引き継がれているこの文化を、後世にまで残し、クモが棲み続けられる環境を守っていきたいと感じました。

 

クモを見つめる眼は真剣そのもの!こんなにクモに触れ合えるイベントはないでしょう!!

クモを見つめる眼は真剣そのもの!こんなにクモに触れ合えるイベントはないでしょう!!

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