ホーム > スタッフから > コシジロヤマドリが順調に成育しています!
平川動物園ズーブログ

コシジロヤマドリが順調に成育しています!

みなさんこんにちは!平川動物ウォッチング隊員の落合です。今回のズーブログでは、2017年の5月にふ化したコシジロヤマドリについて紹介したいと思います。

 

コシジロヤマドリは熊本、宮崎、鹿児島の南九州にのみ生息するヤマドリの亜種になります。ヤマドリは生息場所により体色などが異なり、国内では5亜種に分けられています。名前は有名ですが、森林に生息し警戒心も強いため、簡単に出会うことができない鳥です。昔はキジなどと同様に、狩猟対象種でしたが、生息数の減少により現在は捕獲が禁止されています。減少要因としては、捕獲圧の増加や生息場所の森林が開発により減少したことなどが考えられています。鹿児島県では準絶滅危惧種に指定されており、宮崎県では放鳥事業により生息数の回復を目指しています。

 

霧島山麓で見かけた野生のコシジロヤマドリ (オス)

 

このような状況に置かれているコシジロヤマドリを保全するため、平川動物公園でも繁殖事業に取り組んでいます。特に力を入れているのが、人工授精技術の確立です。これは、オスから精液を採取し、メスの総排泄腔へ注入、授精させる技術です。ここ数年は、ニワトリの採精技術の習得、ヤマドリ研究家の方からのレクチャーなどで知識と技術の向上を努めてきましたが、昨シーズンは、採精が少量のみで人工授精には至りませんでした。しかし、ヤマドリ研究家の伊達氏と遠藤氏より、有精卵をいただき人工育雛には取り組むことができました。5月にふ化した3羽は順調に成長し、9か月後の1月には成鳥と全く変わらない姿になりました。春には採精できるまでに成長していますので、今後の繁殖に期待したいと思います。

 

ふ化したばかりのヒナ。体重は20gほどでした!

 

ふ化して約1カ月後のヒナの様子。だいぶしっかりしてきました!

 

約3カ月後の様子です。腰の辺りに白い羽もあり、顔つきも大人びてきました!

 

今では成鳥と見分けがつかなくなりました。長く伸びた尾羽が非常に美しいです!

 

ちなみに、ヤマドリは縄張り意識が強く気性も荒いため、単独飼育が基本となります。自然繁殖で数を増やしにくいのは、このような理由からなのです。

来シーズンの繁殖期には、人工授精が成功するように努力していきたいと思います!山の神を彷彿とさせるコシジロヤマドリの雄姿をぜひご覧ください。

.
.