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平川動物園ズーブログ

サシバのサシオ

みなさん、こんにちは!教育普及係学芸員の落合祐子です。今回のお話は「差し歯のサシオくん」ではなく、「サシバという小型の猛禽類のサシオくん」について。サシバは渡り鳥として知られ、日本では本州、四国、九州に夏鳥として飛来して繁殖をし、冬には東南アジアへ飛び立ちますが、奄美や沖縄などでは越冬する個体もいます。里山の背丈の低い草地で小動物や昆虫類を捕食します。「サシバの渡り」についてはコチラ

サシオが平川動物公園にやってきたのは2018年の3月。奄美大島のタンカン畑に張られた防鳥ネットに引っ掛かり、ケガをしているところを保護されました。右の翼が壊死したため、飛ぶことができません。しばらく動物病院で生活していましたが、5月10日~16日の愛鳥週間をきっかけに、どうぶつ学習館での展示を開始しました。

どうぶつ学習館受付の右側にいますよ!

先日のブログでも少しご紹介しましたが、愛鳥週間とは野鳥を守るための正しい知識や考え方の普及が目的です。サシオには「傷病鳥獣救護」の普及を担ってもらうことを目的に、どうぶつ学習館にやってきてもらいました。始めは少しの物音にも驚いていたサシオですが、最近は環境にも慣れ、時々「ピィー」と声を出したりしています。

右翼がないことがわかります

「ケガをしてもう飛べないなんて、かわいそう…」という声をよく聞きますが、彼らはなぜケガをしたのでしょうか??タンカン畑に防鳥ネットを張ることも、獲物を狙おうと畑に近付いたことも、どちらも自分たちの生活のために必要です。サシバが狩りをするのは森林と隣り合ったような農耕地ですが、農業従事者の減少で餌場となる農耕地が減少していることも、もしかしたら背景にあるのかもしれません。現在平川動物公園で生活しているトビやチョウゲンボウ、オジロワシも傷病鳥獣としてやってきました。彼らを通して、動物園で保護されている動物たちの背景と私たち人間の生活は無関係ではないことを今後も伝えていきたいと思います。

トビのビィト。右翼がありません

 

チョウゲンボウが保護された時の様子

 

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