ホーム > スタッフから > 鹿児島フィールドレポート ~今シーズンも産卵確認!鹿児島県北部のカスミサンショウウオ~
平川動物園ズーブログ

鹿児島フィールドレポート ~今シーズンも産卵確認!鹿児島県北部のカスミサンショウウオ~

みなさんこんにちは!平川動物ウォッチング隊員の落合です。今回のズーブログでは、国内の生息地では南限である鹿児島県北部に生息するカスミサンショウウオの産卵確認について紹介したいと思います。

 

卵のそばに隠れていたカスミサンショウウオ

 

以前も紹介しました鹿児島県のカスミサンショウウオですが、人里に最も近くにくらす小型サンショウウオです。鹿児島県以外の生息地がある他県では、希少種ではありますが生息適地が保全されていれば見つけることができる種です。しかしながら生息地の南限である鹿児島県では、県北部に数カ所しか生息場所が確認されておらず、鹿児島県指定の平成26年に天然記念物に指定されています。(今は捕獲も触れることも当然禁止です)

過去の情報は下記を参考↓

http://hirakawazoo.jp/zooblog/staff/4987

 

http://hirakawazoo.jp/zooblog/staff/7039

 

繁殖期以外は湿地近くの里山の林床に隠れており、見つけるのはかなり困難で、カスミサンショウウオがいるかいないかは、卵の有無で判断するのが一番容易です。卵といってもゼリー状の塊で、バナナのような形をしているのでカエルの卵と比べても、一目瞭然です。今シーズンはいつも確認している水辺付近を中心に、産みそうな場所を探してみました。

特徴的なカスミサンショウウオの卵塊

 

こちらはヤマアカガエルの卵塊 タピオカのような感じです!

 

綺麗な水がたまる小川や湿地の大きな水たまり、イノシシが掘った穴などいろいろ探してみましたが、卵塊はありません。サンショウウオの気持ちになって地面に寝ころび、泥まみれになりながら目を凝らしましたが、毎年産んでいる場所以外には確認できませんでした。私的には(人間的には!)ここなら産めそうだという場所に産んでいないのは、なぜなのか?生まれた幼生が上陸しにくいのか、外敵がいるからなのか?サンショウウオに聞いてみたくなります。

 

新たな産卵場所が見つからず、移動しようとぬかるんだ田んぼをダメ元で見てみると、なんと卵塊が3つもあるではないですか!!森からはすこし離れていますが、産卵し卵も順調に発生していました。

 

いままで見たことがない田んぼの中で産んでいました!!

 

今年は暖冬のせいか、1月にしては産卵数が多い気がしています。誰にも知られずひっそりと暮らしているカスミサンショウウオですが、命の営みを着実にこなしていました。春までは産卵が見られると思うので、定期的に調査にでかけたいと思います。もし鹿児島県内でバナナの形をしたゼリー状の卵塊を見かけた方がおられましたら、動物公園までご一報いただければ幸いです。鹿児島県の希少なカスミサンショウウオを守っていきたいと思います。

.
.