ホーム > スタッフから > ゾウの警戒心はちょっとやっかい…
平川動物園ズーブログ

ゾウの警戒心はちょっとやっかい…

みなさんこんにちは!平川動物ウォッチング隊員の落合です。今回のズーブログでは、インドゾウを管理する際にハードルとなる「警戒心」について紹介したいと思います。

 

どの動物もそうですが、野生動物である以上、警戒心は持っています。しかし、長い間動物園で暮らしていると、日々の暮らしや飼育環境に慣れ、日常管理で苦労することはあまりありません。しかしながら動物種においては、ちょっとした違いや環境の変化で警戒することがあります。特にゾウについては気をつかうことがあります。

メスのアンリーは、誰にでも優しく接してくれますが、ちょっと臆病な性格でもあります

 

どのような変化で警戒するかというと、普段は見ない車両が通過したとき、担当飼育員が普段触らない動物を触れたあと(匂いがついているためです)などです。警戒するとどのような態度をみせるかというと、①急に動かなくなる②大きな鳴き声をだす③鼻息を荒げて鼻を地面にこすりつけるなどです。飼育員が特に困るのは、急に動かなくなることです。夕方の収容時に警戒して動かなくなると、部屋の前で微動だにせず飼育員との根競べがはじまります。そんな時は、声を掛けて安心させいつも通り接することに徹します。エサで釣ることはできないのかな?と思ってしまいますが、そんなに単純な生き物ではありません。普段から接している飼育員が声を掛け、そばにいることでゾウを安心させることが非常に重要です。大体は数分間待っていると安心し、通常の行動にうつります。

 

しかし、部屋や展示場の工事が入った場合はさらに用心深くなります。工事の音や塗料のにおい、そして細かい部分の様子の変化を感じとり、普段通りの行動をしなくなってしまいます。だからといって工事や改修をやめるわけにはいかず、予め数週間前からゾウを慣らすトレーニングをします。具体的にはいつもと違う部屋に入る練習をしたり、通常の作業と順番を変えたり、作業で使用する道具を見える場所に置いたりしながら、イレギュラーに慣れてもらうようにします。このようなトレーニングを積むことで、本番にも比較的落ち着いて行動してくれるのです。

 

寝室の工事のため、普段は使っていない予備室へ誘導したオスのラウナ。入口で立ち止まって、入りません。普段と異なる環境に慣れるには、時間がかかります…

 

野生下で生きていくには必要な生まれ持った「警戒心」ですが、飼育員との信頼関係やトレーニングを積むことで、動物たちは克服してくれています。

いつでもリラックスできるようにゾウたちに接しています~ 泥浴びするラウナ

.
.