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平川動物園ズーブログ

ハッピーハロウィン!

みなさん、こんにちは!

10月31日はハロウィンでしたね!

今年のハロウィンは、タッチングコーナーにいるモルモットたちに、カボチャをプレゼントしました!

 

カボチャを彫刻刀で彫っていきます!

 

完成がこちら☆

 

ハロウィンの文字はにんじんです

 

早速、モルモットたちにあげてみました。

 

一目散にかじりついています!

 

たった数分でこんなに食べました!

 

にんじんで作ったおばけも、ウサギたちにプレゼントです♪

 

くんくん、においをかいでいます

 

大きなカボチャだったので、30日、31日と2日間に分けて、モルモットたちにあげました!

みなさんのおうちでも、カボチャ、食べましたか?

 

タッチングコーナー担当:加藤

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ユーカリを制する者は、コアラ飼育を制する!?

みなさんこんにちは!平川動物ウォッチング隊員の落合です。今回はコアラを飼育するには必ず必要となるユーカリのお話です。当園ではユーカリしか食べないコアラのために、鹿児島市内や指宿、種子島にユーカリ圃場を持っています。10種類以上のユーカリを栽培し、季節や好みに合わせて採取をしています。日常の管理は、草刈り、肥料の散布、枝の成形などなど、多岐にわたります。物言わぬ木ですので、動物以上に管理は大変です。気がついたら時すでに遅し…ということもあります。採取のために枝を切りますので、時期や場所を間違えれば簡単に枯れます。貴重なユーカリを維持するために、コアラ担当者はユーカリのことが頭から離れない日々を送っています。

新鮮なユーカリの確保がとても大切!

 

9月上旬に悲劇が襲いました。台風の接近です。台風9号はなんとか持ちこたえて、被害は少なく済んだのですが、10号の接近では甚大な被害を受けました。コアラが好んで食べる新芽の部分がすべて吹き飛んでいる。枝が折れている、木が傾いている、塩害で枯れている。などなど、目を覆いたくなるような状況が見られました。

 

強風で折れたユーカリ

根元から倒れた幼木

枝が垂れ下がり、今後の成育が悪くなる株も非常に多かったです…

 

 

一番重要な新芽がすべて飛んだ状態。エサにはしばらく使えません…

 

エサがなくてはコアラの飼育できません。しかも毎年台風がやってくる「台風銀座」の鹿児島です。担当者も指をくわえて見ているだけではなく、しっかり対策をしていました。台風通過後に採取できなくなるのを見越して10日間程度の必要量のユーカリを確保しておく、枝が折れたりしないように予め短く剪定しておく、支柱に固定するなど、天気図とにらめっこしながら、ギリギリの判断に迫られながら、作業を進めていきました。ちなみにこれらの作業はやりすぎると、台風通過後に採取できる枝がなくなるので、判断が非常に難しいのです…

そして圃場を分散させて、木に囲まれた場所や住宅に囲まれた場所など、様々な環境で管理しているのも、台風対策には非常に有効です。当然、風があたりにくい場所もあります。

しかしながら、10号の勢力は非常に強かったため、予想以上というか、想像通りの(´Д`)被害が出てしまいました。

現在は台風後の復旧をしつつ、使えそうなユーカリを採取して、日々のエサとして使用しています。例年通りとはいきませんが、幸い飼育に支障は出ていないのでほっとしています。

 

ただ冬の寒波で、霜や降雪があるとまたダメージを受けるので、心配事は尽きません…

 

ユーカリを制する者は、コアラ飼育を制する!と思っていますので、物言わぬ木のユーカリと日々向かいながら、今後のコアラ飼育に夢と希望を抱く毎日を過ごしています。

これからもおいしいユーカリの準備をお願いね!

オーストラリアでの生息数減少が危ぶまれるコアラですので、域外の保全場所としての役割をしっかりと担い、情報を発信していきたいと思います!

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ホッキョクグマのカナが死亡しました

残念ながら、ホッキョクグマのカナ(30歳 メス)が10月13日に死亡しました。

死因は老衰でした。大きな病気をすることもなく、長生きをしてくれたカナには感謝の言葉しかありません。

氷をくわえて泳ぐカナ
(2020年7月撮影)

5年前の3月にオスのホクトが24歳で死亡しており、平川動物公園からホッキョクグマがいなくなりました。

空になったホッキョクグマ展示場

 

「いつか新たなホッキョクグマは来てくれるのだろうか」

そんな声も寄せられています。

テレビや新聞の取材でもお答えしましたが、現実的には非常に難しいと考えます。

氷をなめるカナ
(2020年7月撮影)

 

まずは、日本国内の飼育状況を見てみましょう。

昨年末のデータでは、21の動物園と水族館で38頭(オス13頭メス25頭)が飼育されています。今年の5月に名古屋の東山動物園で1頭だけいたオスのホッキョクグマが死亡したと報道されていましたので、現時点では19の動物園と水族館で36頭(オス12頭メス24頭)が飼育されていることになります。

 

毎年、夏になると氷のプレゼントが届いていました

 

1995年には33の動物園と水族館で67頭が飼育されていたことからすると、ほぼ半減したことになります。理由としては、ホッキョクグマの生息数は減少し続けているため、かつてのように野生のものを捕獲して連れてくることは不可能であること、ホッキョクグマは飼育下での繁殖が難しいことが挙げられます。

 

ブイなどを遊具として与えていました (2020年6月撮影)

 

野生での状況はどうでしょうか?

IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストによると、ホッキョクグマは「絶滅危急種」になっています。これは3世代以内、あるいは10年以内での個体数減少率が30%以上の動物種であり、同様のカテゴリーにはチーター、インドサイ、ジュゴンなどが含まれます。

ホッキョクグマは地球温暖化による氷の減少に伴って生息域が縮小しており、生息地では厳重に保護されています。

また、仮に外国、特に欧米の動物園で生まれたホッキョクグマがいたとしても、各地域で飼育環境に関する厳しい基準が定められていて、平川も含め日本国内のほとんどの動物園はそれを満たしていないため、現状では導入することは困難なのです。

 

しばらくは住人がいなくなってしまう平川のホッキョクグマ舎には、野生のホッキョクグマが直面する気候変動についての解説サインも設けてあります。

地球温暖化による影響についても書かれています

看板には今もホッキョクグマの姿が…

 

このような地球温暖化という気候変動を身近な問題として感じられ、考えさせられるのは、やはりカナの存在が大きかったのだと思います。

改めてカナに感謝するとともに、便利さと豊かさを追い求めてきた人類の一員として、環境問題に関して私たちができることを考え、実行したいものです。

園長 福守

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平川動物公園は48歳になります

10月14日は平川動物公園の開園記念日です!

今から48年前の1972年(昭和47年)に開園しました。この年は、鹿児島では国民体育大会が開催され、鹿児島空港が霧島市溝辺町に開港しました。さらには沖縄返還が実現し、日中国交正常化を記念して東京の上野動物園に2頭のジャイアントパンダが来園するなど、話題の多い年でもありました。

開園記念式典でのテープカット ( 1972年10月14日)

 

その前の年の4月5日に平川動物公園建設工事の起工式が行われました。
1916年に開園した鴨池動物園周辺は市街化が進み、動物たちが自然の中でのびのびと暮らせる環境を求め、平川の地に移転することになったのです。
建設候補地の選定や用地買収に苦労した様子が当時の資料からうかがえます。

開園の前年4月に行われた起工式

工事の安全を祈願

 

新たに動物園を建設するにあたり、平川動物公園をどのような動物園にするのか、基本構想をまとめたのは東京農業大学の故 近藤典生教授です。近藤先生は種なしスイカの作出に成功した育種学者ですが、「自然との共生」をライフワークにされており、伊豆シャボテン動物公園、長崎バイオパーク、ネオパークオキナワなどの動物園や自然公園の企画および設計に携わられた方です。

近藤先生が関わられたいずれの動物園も自然景観を生かし、動物と植物が一体となった展示が特色となっています。

基本構想を作成された近藤典生先生

 

工事中のアフリカ園

 

今の入園ゲートに代替わりしたのは1996年(平成8年)で、開園当初は入口に向かって左側にメインタワーがありました。昭和の平川動物公園を知る私にとって懐かしい光景です。

旧入園ゲート

 

アフリカ園のイメージ図(基本設計より)

 

現在のアフリカ園

 

オーストラリア園のイメージ図(基本設計より)

「オーストラリアの自然ゾーン」のエミュー

 

 

開園時の園内マップ(表紙)

 

園内マップ 大まかな配置は変わりません

 

 

園内マップに記載された交通案内

元になった手書きの原稿

 

あと2年で平川動物公園は開園50周年の節目を迎えます。

ぜひ、平川動物公園の開園に携わった方々の苦労や情熱に思いを巡らしつつ、園内を散策してみてはいかがでしょう。

園長 福守

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意見箱より ②動物にさわりたい、抱っこしたい

少し前に「意見箱より ①動物に餌を与えたい」と題して、

「なぜ 誰でも、いつでも、動物園の動物に餌を与えてはいけないか」

についてブログを書きました。今回もご要望に対する回答、ということで書いてみたいと思います。

「動物にさわりたい、だっこしたい」、「もっと動物とふれあいたい」というご要望は非常にたくさんあります。動物に「さわってみる」ことは魅力的な体験であることは確かです。それは十分に理解します。さわってみて初めて分かること、感じることもたくさんあります。

 

さわってみて分かることも確かにあります

 

しかし、結論を先に言うと、それらのご要望すべてにお応えすることはできません。

 

私が園内で直接お客様(仮にAさんとしましょう)からそのように言われたら、このように答えています。

Aさん:「僕はカピバラが大好きなんです。さわってみることはできませんか?」
私:「お気持ちは分かりますが、それはできません。」
Aさん:「ちょっとでいいのに…」
私:「それでは想像してみてください。もしあなたが動物園内を歩いていて、突然知らない人が抱きついてきたり、体をさわってきたらどう感じますか?」
Aさん:「それはイヤですね。気持ち悪いです。」
私:「ですよね。それではご自身の立場をカピバラに置き換えてみてください。毎日、知らない人がやって来てそのようなことをしたら、イヤだし気が休まらないですよね。」
Aさん:「そういうことなんですね…」

 

つまり、「さわりたい、抱っこしたい」という気持ちは、人間の一方的で自己中心的な気持ちの表れであることも多いのです。

 

その他にも理由があります。

①衛生面
皆さまの手は清潔に保たれているのでしょうが、ひょっとしたら色々な所に触れた際に、動物の病気の原因になる菌やウィルスが付着するかもしれません。もし、そのまま動物に さわったら、感染の原因となってしまう可能性があります。
特に元々 病原菌などが少ない冷涼な高山が生息地であるレッサーパンダは感染症に対する感受性が高い上に、イヌやネコと共通の感染症があります。さわることはお勧めできません。(特にイヌやネコを飼っている方)

レッサーパンダ

 

また、畜産王国の鹿児島県では多くのウシやブタが飼育されています。これらの偶蹄目の動物はキリン、シカ、イノシシなどと共通の感染症があります。動物園の動物、畜産農家の動物、両者を守るために さわることはお勧めできません。

 

②安全面
動物園でくらしている動物は、動物園で生まれ育っています。しかし、元々は野生動物です。長い間人間と生活を共にし、従順な性格のものを選抜して品種改良したペットのイヌやネコとは接し方が根本的に異なります。
初めての人が突然さわろうとしたら、咬まれたり、引っかかれたり、蹴られたりする可能性があります。飼育担当者ですら直接さわれないために、健康診断時は麻酔が欠かせない動物も少なくありません。
もちろん、種類によっては長い時間をかけて信頼関係を築けば、さわれるようになる動物もいます。

どの動物でもさわれるわけではありません
(ブラジルバク)

 

これまでご説明したことを整理すると
・人が「さわりたい」のと、動物が「さわられたい」は別の問題であり、動物の心への配慮が必要。
・野生動物とは一定の距離感が必要。ペットとは異なる。
・動物を病気にさせない、人がケガしないためには、さわるべきではない。

ということになります。

カバも危険な動物のひとつです

園内のほとんどの動物には さわることができませんが、「ふれあいランド」の動物たち(ヤギやモルモットなど)は、家畜やペットとして長年飼われてきた動物なので、ふれあいを楽しむことができていました。

今は新型コロナウィルス感染拡大防止の観点という別の理由で、動物との ふれあいができなくなっています。
感染症が収束して「ふれあいコーナー」、「タッチングコーナー」が再開したら、手洗いを行うなど衛生面に気を付け、動物の心に配慮しつつ、動物との ふれあいを楽しんでいただけたらと思います。

 

園長 福守

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