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平川動物園ズーブログ

タンザニアに行ってきました!PART5

みなさんこんにちは。長く書いてきたこのタンザニアブログも今回で最後となります。

 

前回のブログはこちら→タンザニアに行ってきました!PART4

 

今回はタンザニアブログの締めくくりとして密猟問題について触れたいと思います。

 

アフリカゾウを例として考えていきましょう。

 

現在アフリカには40万~50万頭のアフリカゾウが生息していると言われています。

私の訪れたセルー動物保護区にも、2008年時点で40000頭のアフリカゾウが生息していたそうです。

 

それから5年後、一体何頭になったと思いますか?

 

何と、13,000頭です。たった5年間で27,000頭ものアフリカゾウがこの世からいなくなっています。単純計算で1日当たり15頭のアフリカゾウがいなくなっているという事です。

 

また、2012年にはアフリカ全土で38,000頭のアフリカゾウが密猟の犠牲になったと言われています。このままのペースで密猟が進むと、15年後にはアフリカゾウは地球からいなくなってしまいます。

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タンザニアの空港に飾ってあった象牙の写真

 

そもそも、アフリカゾウの密猟は一体なぜ起こるのでしょうか?

 

ゾウには一般に”象牙”と呼ばれる門歯があり、この牙は加工するとハンコや三味線のバチなどとして使用されます。昔から日本や中国などのアジア諸国を中心に象牙製品は大変人気がありました。

1989年のワシントン条約により日本における象牙の取引は原則禁止になりましたが、未だに一部の人たちからは富の象徴として人気があります。

2006年には大阪の港に2.8トンもの違法象牙が密輸されていることが発覚し、ニュースでも取り上げられました。

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ゾウの牙は、生涯抜け落ちたり、生え変わったりすることはありません。

 

では、ゾウから象牙を取る事は簡単な事なのでしょうか?

 

ゾウから象牙を取るためにはゾウを大人しくさせないといけません。

そこでどうするかというと、ゾウを殺すしか無いのです。殺されたゾウは象牙を切り取られ、その後そのままその場に放置されます。

 

私たちが購入する象牙製品のために、たくさんのゾウたちが犠牲になってしまうのです。

 

現在は密猟防止のため、国立公園などでは密猟対策のためのレンジャーを配置し、取り締まりを行っていますが、密猟を完全に防止することは難しいです。

 

今回訪れたセルー動物保護区においても約300人のレンジャーが毎日巡回を行っていますが、保護区内を完全に網羅することは難しく、密猟者の侵入を防ぎきれないのが現状です。

 

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巡回中のレンジャーたち。密猟者は銃を所持しているため、レンジャーも銃を所持し、もしもの時に備えます。

 

 

では、アフリカから遠く離れた日本で暮らす私たちは、ゾウの絶滅を防ぐ為に一体何が出来るのでしょうか?

 

まずは、一人でも多くの人がアフリカゾウの置かれている現状を知る事が重要です。

そして象牙製品が本当に必要なのかどうか今一度考えてみる必要があります。

最近では象牙取引の利益がテロ組織の軍資金になっている事が分かってきており、象牙の購入が知らず知らずのうちにテロ組織を援助している可能性もあるのです。

 

今回のタンザニアの旅で、様々な野生動物を間近で観察する事が出来たことは非常に良い経験になりました。また、アフリカの野生動物について考える良いきっかけとなりました。

 

平川動物公園がみなさんにとって野生動物たちについて考えるきっかけの場になれば良いなと思います。

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私たちの子どもや孫たちにもゾウを見せてあげましょう!!!

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