ボルネオに行ってきました!PART3
みなさんこんにちは!ボルネオシリーズも早くも第3回です。もう少し続くのでお付き合いください!
前回のブログはこちらから→ボルネオに行ってきました!PART2
今回はまず、植林活動から紹介したいと思います。BCTJのエコツアーでは、植林体験ができます。これは、プランテーションなどにより現地で樹木が無くなってしまった場所で植林活動を行い、将来的に野生動物たちの生活の場を提供します。今回は、15名で108本の苗木を約2時間かけて植えました。ちなみに、樹木は4種類、すべて在来種で成長が早い、水に強いなどの特性があり、実る果実はオランウータンや鳥類が食料として利用できるそうです。
まずは苗を運びます。結構重い・・・
決められた区画に均一な間隔で苗を植えていきます。
一般にパイオニアツリーと呼ばれ、成長が早く、スコールなどにも耐性があります。
成長するとこんな感じ。1年間で2mも伸びるそうです。
いつかもう一度ボルネオを訪れた際には、自分たちの植えた樹木がどのように成長し、野生動物たちと共存しているのか是非見てみたいと思いました。
植林体験を終え、夜も暮れだすと、ナイトクルーズに出かけます。
これはボートに乗りながら、川岸で生活する夜の動物たちを観察できるツアーです。懐中電灯を持参し、動物たちを驚かさないようにそっと近づいて観察します。
夜のボートはほとんど周りが見えず不安です。
木に止まっていたマレーウオミミズク。鋭い眼光で獲物を探しています。
止まって休んでいたコウハシショウビン。昼行性なので近づいても動きません。
ボートの浮かぶ水面にはイリエワニが浮上していました・・
目が反射して光っています。その後静かに水の中に消えていきました。怖い・・・
この他にも川を泳いで渡るネズミの姿や木の上で何やら騒いでいるテングザルの声を聞く事ができ、ナイトクルーズを満喫したのでした。
そして次の日はオランウータンの吊り橋を見学しに行きました。
オランウータンは樹上性の動物で泳ぐことは出来ませんが、川岸で交差し合う樹木を利用して川を渡ります。しかし、最近は川岸の樹木が伐採されてしまったために、川を渡れず孤立してしまう事が問題となっています。オランウータンの吊り橋はそのような川岸に長い消防ホースなどを渡してオランウータンが川を渡れるようにサポートします。この活動は日本の動物園も協力しており、現在はオランウータンが渡りやすいような形状を模索しながら設置地点を増やしています。実際にオランウータンが渡った姿も確認されているそうで、一定の効果が得られているようです。
今回はたくさんある吊り橋の中でも「1号橋」と呼ばれる吊り橋を観察するために支流を進んでいきます。
川の支流をボートで進んでいきます。
しかし、もうすぐ到着というところで、まさかのハプニングが・・・
なんと、支流を覆うように大木が倒れていました。前回来た時には無かったらしいので、ここ何日かで倒れたのでしょう。これ以上先には進めず、残念ながら記念すべき1号橋は確認する事が出来ませんでした。でもこれもまた自然ならではのハプニングですので仕方がありません。こういうのも嫌いじゃないです。
1号橋は確認できませんでしたが、行く先々でいろいろなタイプの他の吊り橋は観察することが出来ました。
2本を平行にかけているシンプルな吊り橋
少し複雑にジグザグにかけている吊り橋
こういった地道な活動が実を結び、オランウータンたちの行動範囲が拡大してくれると良いですね!
その後はサイチョウプロジェクトと呼ばれる活動を行っている「HUTAN」の施設を訪問しました。
サイチョウとは、頭にあるサイの角のような突起物が特徴的な鳥で、果物や木の実を主食とします。ボルネオ島では8種類のサイチョウを観察することができ、今回のツアーでもカササギサイチョウやクロサイチョウなどたくさんのサイチョウを観察する事ができました。
カササギサイチョウ。目の下の白い点が特徴的です。
サイチョウ。オレンジの立派な「ツノ」がとても綺麗です。
そんなサイチョウですが、現在、樹木の伐採によって繁殖するための大型の木の洞が減少している事が問題になっています。HUTANではサイチョウのために人工の「洞」を設置して、繁殖の手助けや生態調査を行っています。
サイチョウの為に設置した人工洞。大きいサイズだと縦2m×横1mもあるとか。
こういった調査や研究を重ねながら、サイチョウの繁殖や生活の向上を目指して日々活動しています。
今回はここまで。次回はロッカウィワイルドライフパーク見学の様子などをお伝えしたいと思います。お楽しみに!