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平川動物園ズーブログ

ミャンマーに行ってきました!PART2

みなさんこんにちは!前回のブログでは、ゾウ使いたちの暮らしぶりについて紹介させていただきました。今回は実際にゾウとゾウ使いによる木材搬出作業について紹介させていただきたいと思います。

 前回のブログはこちらから→ミャンマーに行ってきました!PART1

ゾウ使いの朝は非常に早く、まず、あたりの真っ暗な朝3時か4時頃に起きて、山に放しているゾウを探しに行きます。ゾウは山の中で自由に草や木を食べているので、探し出すのも一苦労です。ゾウの首に付けてあるカランコロンと音のなる鈴の音や、糞、足跡などを頼りに見つけます。

無事にゾウを見つけたら、宿泊地まで連れて行き、ゾウの背中に鞍を付けたりして作業の準備をします。

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作業中に使う道具を積んだり、木材を引くチェーンを付けたりします

 

準備が出来たらいよいよ作業場へ向かいます。

宿泊地から作業場までは30分ほど歩いて山を登ります。かなり傾斜のあるところや人一人分の幅しかないような細道もゾウたちはすいすい進みます。

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傾斜が急なところでは、ゾウはひざを立てて登ります

 

目的地に着くと、まずゾウ使いが木を伐採します。そして、一人が伐採した木に小さな穴を開けて、チェーンを通し、もう一人がゾウに乗って指示を出し運ぶ、という段取りです。作業は基本的に二人一組で行います。

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伐採した木。人間の力では到底運べません

 

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木の先端にこのような穴を開けてチェーンを通します

 

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実際に木を運んでいる所。胸とお尻のあたりが黒いのは潤滑オイルを

塗って、チェーンの摩擦により皮膚がこすれる事を防ぐためです

 

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運んだ木は一ヶ所に集めておきます

 

平坦道や上り傾斜の場合は引っ張れば良いですが、傾斜のある山の中で作業するため、時には下り傾斜の場合もあります。下りで引っ張ると自分に転がってきかねないため、その時はチェーンには結ばず直接押し出して転がします。

 

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下り傾斜は鼻で力強く押し出します。大迫力!

 

ゾウ使いは長年の経験で、この場所では引っ張る、この場所では押し出すなど一つ一つ判断してゾウに指示を出します。指示を出すときは足で耳の裏を押すか何種類もある掛け声を使います。ゾウとゾウ使いは阿吽の呼吸で次々に木を運んでいきます。この時は午前中の間に3頭で約25本の木を運びました。

ゾウ使いたちはだいたい午前中の比較的涼しい時間に作業をします。ちなみに午後の暑い時間は昼食や狩猟、物作りや昼寝などをして、自由な時間を過ごします。ゾウたちも作業が終わった午後には山に放され、次の日の早朝までは自由に山を散策します。ゾウとゾウ使いはこのような生活を作業シーズン中毎日送っているのです。

ミャンマーの気候は一年を通して乾季と暑気と雨期に分かれます。今回のような作業は6月中旬から2月中旬まで行います。

伐採した丸太は以前は雨季の川の増水を利用して山の麓まで流していたようですが、現在はブルドーザーの導入によりトラックが森の奥深くまで入ることができるようになったので、渓流流しはやらなくなり、代わりにトラックを使って運び出すようになったようです。

運び出された丸太はその後加工されて、遠い私たちの元まで届くのです。

 

現在の林業というものは科学技術の発展に伴い重機を使って丸太を運ぶことが多いですが、機械が丸太を運び出す速度は樹木の成長スピードよりもはるかに速いため、結果的に森林が消滅してしまうという問題が発生し、林業従事者が森を去らなくてはならなくなります。しかしながら、ミャンマーにおいては、今もなお昔ながらの使役ゾウを用いた、いわゆる「持続可能な林業」を実施しています。今一度林業のあり方についてじっくり考えてみることが必要なのかも知れません。

今回のツアーを通じて、ゾウ使いの技術やゾウの能力など様々な事を学ぶことが出来ました。平川のゾウに同じことをさせる事は出来ませんが、今回の経験を何かしら彼らに還元できればと思います。

という訳で今回のブログはここまで。またどこかへ行くことがあれば報告させていただきますのでお楽しみに!

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