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平川動物園ズーブログ

鹿児島フィールドレポート  霧島の夜はエキサイティング ムササビの滑空を目撃!

みなさんこんにちは!平川動物ウォッチング隊員の落合です。今回のズーブログでは、夜の霧島を探検したことについて紹介したいと思います。

 

霧島は、鹿児島県と宮崎県の境に位置する山々の総称で、最高峰の韓国岳(1700m)や高千穂峰(1574m)などの火山で構成されています。周辺には山々が連なり、広大で貴重な自然が残されており霧島錦江湾国立公園に指定されています。昼間はドライブやトレッキングなどで賑わっていますが、夜になると静寂な闇に包まれます。一方、夜行性の動物は暗闇を待っていたかのように活動を開始します。

 

まずは、霧島ではおなじみのキュウシュウジカが登場しました。落ち葉や枝がこすれる、ガサガサした音の方向に目を向けると、こちらを凝視しています。芝が生えている場所でエサを食べていたようです。ライトの明かりに警戒していましたが、ライトを消すと気にせずにエサを食べはじめました。翌朝には、見つけた場所にたくさんの糞が落ちていたので、長い時間滞在していたと思います。

ガサガサ音がする方向にシカがいました。いつみても美しく凛々しい姿です。

 

次に耳をすましながら木の上を丹念に探していきます。狙いはキュウシュウムササビ。耳をすます理由は鳴き声を聞くためです。「キョキョキョ」「ギ―」「グッグッ」などの声を頼りに探します。鳴き声が聞こえた方向をライトで照らすと、なにやら動く物体と不気味に光る眼が!ムササビです。

真ん中に光る二つの物体が!

正体はこちらのムササビです。ドングリなどの木の実や葉を食べて暮らしています。

 

器用に木を登り、キョロキョロしています。次の瞬間!座布団のような物体が目の前を通過していき、20メートルほど離れた木に飛び移りました。この後も何度か滑空する様子を見ることができました。この場所には3年ほど通い詰め、一晩中観察していますが、夕暮れ直後がもっとも活発に動いてよく鳴いています。静寂な森に妖怪のような鳴き声!?が響くのはちょっと不気味でしたが、彼らの生活を垣間見られたことに大満足でした。。

 

おそらく親子と思われる2頭。

 

飛翔する直前に、枝の先端近くに行くことが多いので、そのあたりにいたらチャンスです!

 

大きさ的にも、まさに空飛ぶ座布団です!

運よくムササビが見ることができればいいのですが、何度が観察場所に足を運んで下調べをしていました。下調べのポイントは、①食事の後を探すこと、②ねぐらにする巨木がある場所を探すことです。食事のあとは不自然に落ちた枝や、実が食べられたまつぼっくりを探します。ムササビの食痕は特徴的なので、エビフライのようなまつぼっくりを見つけられたら、そこで食事をしている可能性が高いです。

松ぼっくりを食べたあとは、このような感じになります。エビフライみたいじゃないですか?

次に巨木ですが、ムササビは木の洞をねぐらや巣穴にします。洞は巨木でないとありませんので、豊かな森を見つけることも重要です。ムササビが住む森は、それだけ森が豊かな証拠なのです。

巣穴から顔を出しています。巨木があることが、ムササビの生息に必要な条件になります…

 

ちなみに、当園のリスの森で暮らすムササビも、夜間に活動しています。夏に行う夜の動物園のイベント中には、タイミングがあえば滑空する姿を見ることができます!

鹿児島にお越しの際には、温泉も豊富な霧島錦江湾国立公園も堪能してみてくださいね。

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