平川動物公園は48歳になります
10月14日は平川動物公園の開園記念日です!
今から48年前の1972年(昭和47年)に開園しました。この年は、鹿児島では国民体育大会が開催され、鹿児島空港が霧島市溝辺町に開港しました。さらには沖縄返還が実現し、日中国交正常化を記念して東京の上野動物園に2頭のジャイアントパンダが来園するなど、話題の多い年でもありました。

開園記念式典でのテープカット ( 1972年10月14日)
その前の年の4月5日に平川動物公園建設工事の起工式が行われました。
1916年に開園した鴨池動物園周辺は市街化が進み、動物たちが自然の中でのびのびと暮らせる環境を求め、平川の地に移転することになったのです。
建設候補地の選定や用地買収に苦労した様子が当時の資料からうかがえます。

開園の前年4月に行われた起工式

工事の安全を祈願
新たに動物園を建設するにあたり、平川動物公園をどのような動物園にするのか、基本構想をまとめたのは東京農業大学の故 近藤典生教授です。近藤先生は種なしスイカの作出に成功した育種学者ですが、「自然との共生」をライフワークにされており、伊豆シャボテン動物公園、長崎バイオパーク、ネオパークオキナワなどの動物園や自然公園の企画および設計に携わられた方です。
近藤先生が関わられたいずれの動物園も自然景観を生かし、動物と植物が一体となった展示が特色となっています。

基本構想を作成された近藤典生先生

工事中のアフリカ園
今の入園ゲートに代替わりしたのは1996年(平成8年)で、開園当初は入口に向かって左側にメインタワーがありました。昭和の平川動物公園を知る私にとって懐かしい光景です。

旧入園ゲート

アフリカ園のイメージ図(基本設計より)

現在のアフリカ園

オーストラリア園のイメージ図(基本設計より)

「オーストラリアの自然ゾーン」のエミュー

開園時の園内マップ(表紙)

園内マップ 大まかな配置は変わりません

園内マップに記載された交通案内

元になった手書きの原稿
あと2年で平川動物公園は開園50周年の節目を迎えます。
ぜひ、平川動物公園の開園に携わった方々の苦労や情熱に思いを巡らしつつ、園内を散策してみてはいかがでしょう。
園長 福守