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平川動物園ズーブログ

意見箱より ③カバは なぜ分けて飼っているのか?

平川動物公園では2頭のカバがくらしています。それぞれ11歳のオスとメスで、名前は龍馬(長崎生まれ)とナナミ(神戸生まれ)です。

長崎生まれの龍馬(リョウマ)

 

カバについてのご意見でよくあるのは、

「なぜオスとメスを柵で分けて飼っているのか」
「せっかく仲がいいのに、一緒にしてあげないのはかわいそう」
「カバの赤ちゃんを見たい」

というものです。

2頭の間には柵が設けてあります

 

今のところ2頭を一緒にしていないのは、
・計画的に繁殖させるため
・今すぐ繁殖させる予定がない
からなのです。

カバは見てのとおり体が大きく、水中のくらしに適応した生き物です。たくさんの餌と水、広い飼育スペースが必要です。また、成獣になったオス同士はライバル関係となるので、同じスペースで飼うことはできません。
今の平川動物公園の施設では複数のオスを飼育することはできませんし、国内の多くの動物園は同じような状況です。

2頭の仲はいいんですが…

 

龍馬とナナミの間に子どもが生まれたら、しばらくは一緒に飼育することが可能です。しかし、近親繁殖を防ぐために、いずれは他の動物園へ送り出すことになります。現時点で新たにカバを受入れる予定がある動物園はありません。

「カバの赤ちゃんを見たい」という理由だけで繁殖させると、行き場のないカバになってしまう可能性があるので、それは避けたいところです。

 

子どもの頃のナナミ(2010.3.22 撮影)

 

もちろん、いつまでも2頭が若いわけではないので、次の世代を残してほしいという気持ちもあります。

他の動物園での飼育状況を考慮しつつ、繁殖に取り組む際には2頭のカバを同居させようと考えています。どうぞご理解いただきますようお願いします。

 

最後に、日本の動物園でくらすカバについて、もっと詳しく知りたい方のために2冊の本をご紹介します。

「だからカバの話」
宮嶋 康彦 著  朝日新聞出版

「カバの箱舟」
宮嶋 康彦 著  朝日新聞出版

著者が全国のカバ飼育園を訪問し、さらには生息地のアフリカまで入念に取材した上で書かれた、興味深い内容です。

園長 福守

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