9月になりましたが、暑い日が続いています。今年の夏は全国的に猛暑・酷暑続きでした。
そんな中、動物たちはどうしていたのでしょうか?
少しでも動物が快適に暮らせるように、日よけ・ミストの設置、エアコンの使用、氷や凍らせた食べ物を与える等々、飼育担当者はそれぞれに工夫をしています。
まずはこちらをご覧ください。
何もいないように見えますが、部屋の奥に何かが見えています。
そうです、ホッキョクグマです。
室内には強力なエアコンがありますので快適にすごすことができます。暑い時期は扉を常時開放して室内外を自由に行き来できるようにしています。
部屋にこもりっきりということはなく、このように外にも出てきます。
また、少しでも日差しをさえぎることができるように、日よけが設けてあります。プールもよく利用しています。
前回のブログにも書いたように、地元のセイカ食品株式会社様からは大きな氷を毎日いただいていました。
氷のお中元 – 平川動物公園公式サイト (hirakawazoo.jp)
ペンギンは「南極の生き物なので暑さに弱い」と思われがちですが、このフンボルトペンギンはペルーからチリにかけて生息しています。ですから季節は日本と逆でも、気候的には温帯域にくらすペンギンなのです。また、すべての個体が日本で生まれ育っているため、日本の気候に適応しています。
ただ、ある程度の暑さを感じていることは、たしかなようです。
オオカミは暑さが苦手な動物です。どの個体も日陰で横になって暑さをしのいでいます。オオカミだけでなく、日陰に入って休む動物はその他にも数多くいます。自分で涼しい場所を選んでいるのです。
このように、様々な動物が涼しい日陰ですごしています。
当然のことながら、太陽の位置が時間によって変わることにより日陰の場所も変わります。
ですから、時間帯によって動物たちの居場所も変わります。日陰を探すと動物を発見できることが多いのですが、暑い時期によく園内で聞かれる言葉は
「何もいない…」
です。そんなことはないのですが。しかし、中にはたしかに見つけにくい動物もいます。例えばアライグマです。
コアラのようにエアコンにより涼しく過ごしている動物もいます。
コアラ館、は虫類・夜行性動物館、どうぶつ学習館のように屋内型で人も涼しく過ごせる施設があります。また、トラ、ゾウなどの「ビューイングシェルター」は半屋外ではありますが、屋根のあるスペースから動物を観察できます。
特におススメなのはフライングケージ出口側のチンパンジー・ビューイングシェルターです。ここは周囲が囲まれており、エアコンがあるため涼しくすごせます。ガラスビューのあたりが日陰になる午後3時以降は、チンパンジーたちが集まってくることがあります。
暑いと屋外施設である動物園は敬遠されがちですが、今回ご紹介したほかにも、人も動物も涼しく感じられる工夫があります。
徐々にこれからは涼しくなると思いますので、ぜひご来園ください。
園長 福守