動物講座が始まりました!

12月15日、今年度も「平川動物公園 動物講座」が始まりました。

動物講座とは月に1回、4回シリーズで園のスタッフが動物や動物園についてお話をするものです。早いもので最初に開催してから11年目となりました。

オランウータン尽くしの第1回目でした

初回は2題の講演があり、私も担当しました。演題は「平川動物公園の歴史をたどる」です。

以前のこの講座では、前園長も歴史についてお話ししていました。1916年(大正5年)に開園した前身の鴨池動物園時代から平川動物公園の現在までについてです。

毎年参加されている方々もいらっしゃいますので、同じような内容では面白くないかな…と思い、私は長い歴史の中でもテーマを絞って狭く、深く、掘り下げることとしました。

昨年は開園前後のキリンについてでした。

今回はオランウータンの飼育の歴史に焦点を当てました。

鴨池動物園に来園し、平川への引越しを経験したピック

1964年(昭和39年)にやって来たオランウータンのピックは、鹿児島出身の船員さんがインドネシアに寄港した際、親しくなった方から譲り受けたものを鴨池動物園に寄贈しました。

希少野生動植物の取引が厳しく制限される前の時代だからできたことで、今ではそのようなことは不可能です。

それよりもずっと前、1916年にも「日本で唯一」のオランウータンが鴨池動物園にいたという記録が残っています。その頃はオランウータンではなく「猩々(しょうじょう)」と記載されています。

45年前の園内を歩くオランウータンの「モン」

特定動物に関する法的な規制が厳しくなる前、大らかな時代に撮影された写真も多数ご紹介しました。

続いての講演はオランウータン担当の永峰主査による「オランウータンは森のヒト」です。

現在飼育しているポピーのこと、オランウータンが生息するボルネオ島とスマトラ島の熱帯雨林が急速に消失していること、その原因は私たちの生活とも深い関わりがあることについて話がありました。

永峰主査による講演

講演の中では一部「SDGsデジタル絵本」を用いてお話がありました。

これは静岡大学教育学部田宮教授が作成され、静岡市立日本平動物園を通じてデータをいただいたものです。オランウータンを題材としたデジタル絵本です。

オランウータンの生息地で今起きていることが分かりやすく理解できる内容になっています。

田宮教授に動物講座のことをこちらのサイトで紹介していただきました。

https://knotworklab.com/activity/2021/1119/

来月の平川動物公園動物講座は、令和4年1月19日(水)10時~12時に開催されます。当日の参加もできますので、詳しくはこちらのサイトをご覧ください。

https://hirakawazoo.jp/event_top/34494

動物園は子ども達だけのものではありません。

大人の方にとって動物園が生涯学習の場となるために、平川動物公園では様々な取り組みをしています。よろしければ次回の平川動物公園動物講座に参加してみませんか?

園長 福守

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