国際レッサーパンダデー

皆さん、こんにちは!
フライングケージ、世界のツルゾーン担当(元レッサーパンダ担当)の日高です。
レッサーパンダを担当していた頃よりも時間的な余裕があるので、初めてブログを書いています。
(これまでもブログを書きたいと思っていましたが、当時はX(旧ツイッター)の投稿で精一杯でした…)
ブログは編集やチェック等に時間を要するので時差投稿になってしまいますが、Xよりも詳しく動物たちのことをお伝えできればと思っています。


さて、タイトルにもある通り9月の第3土曜日は「国際レッサーパンダデー」です。

【国際レッサーパンダデーとは?】
アメリカに本部を置き、ネパールでレッサーパンダの保全活動を行っているRed Panda Network(レッドパンダネットワーク※以下RPN)が提唱し、生息環境の悪化や違法な取引・密猟などにより絶滅の危機に瀕しているレッサーパンダについて世界中で普及啓発活動が行われます。

ここで少しRPNの活動について紹介します!


【RPNの活動】
生息環境回復のための植林活動、違法な取引・密猟を防止するためのパトロールや罠の除去、野生のレッサーパンダの調査、地域社会への教育活動と雇用機会の創出、エコトリップetc…と多岐にわたります。

以前、関係者向けにRPNの方からお話を聞く機会があったのですが、コロナ禍では貧困も相まって(実際に需要はないのに)誤った情報や一部の無知な人による一攫千金を狙った違法な取引や密猟が増え、2021年には前例のない37体もの毛皮の押収があったそうです。
2023年は現時点で0とのことです。

また、植樹活動から数年経過したとある場所では生息環境が回復し、レッサーパンダたちが実際に戻ってきているといった嬉しいお話も聞くことができました。
調べてみたところ、これまでに643,953本もの植樹を行ったそうです(すごい!!)
2023年には750,000本の植樹を達成することを目標とされています。
地道な活動を続けてこられたRPNや地域の方々には尊敬と感謝しかありません。

RPNの活動は世界中からの寄付によって支えられています。
当園でも何かレッサーパンダのために実際に役に立つことをしたい!と思い、2021年から募金活動を始めました。

大変ありがたいことに、毎年多くの賛同のお気持ちをいただいています。
(お一人、お一人にお礼を言いたい気持ちでいっぱいです。本当にありがとうござます!)

募金は全額RPNに寄付し、保全活動に役立ててもらっています。
今年も募金活動を行っていますので、ご来園の際はご協力していただけますと幸いです。

募金の他にも、RPNのサイトからの寄付やチャリティーグッズの購入などでも活動を支援できます。
私は毎年この時期限定で販売されるチャリティーTシャツを購入しています。

前後ともにデザインがとても素敵だったので今年は2着購入しました。($16の寄付になりました)

レッサーパンダを知る最初の入り口としては「レッサーパンダが好き、可愛い~!」全然OKです。
好きになったら次のステップに進みましょう!そんな時、ぜひ動物園に足を運んでください。

(どの動物にも言えることかもしれませんが)動物園で飼育員の解説を聞いたり、イベントに参加したり、解説板や掲示物を読んだりして、まずは知ることから始めてみませんか?
きっとこれまでとは違った視点に気づいたり、色々な学びのヒントがありますよ!
そして、聞いたこと・知ったこと・体験したことを家族や友人にお話してもらえると嬉しいです。

「レッサーパンダ可愛い~!」だけで終わるのではなく、「国際レッサーパンダデー」を機に毎年何か1つずつで良いのでレッサーパンダやその生息環境について正しく知る→自分にできることを可能な範囲で継続的に行うことができれば良いですね。


野生のレッサーパンダも飼育下のレッサーパンダも、それぞれの場所でレッサーパンダらしく過ごせることを願っています。

野生のレッサーパンダ
野生のレッサーパンダ

当園最年長16歳の風美さん

7月に風美さんの父:風太くん(千葉市動物公園)、娘:ソラちゃん(羽村市動物園)に会えてとても嬉しかった元レッサーパンダ担当 日高

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