それは、10月のある日の事です。出勤してみると机の上に何やらリボンのついた青い袋が載っていました。
開けてみると、たくさんのドングリ。なんでも、南さつま市高橋保育園の園児さん達が持ってきてくれたそうです。ありがとうございます。
さっそく季節外れのサンタさんになり、クマ舎へプレゼントを運びます。
平川動物公園のクマたちは、普段はパン、煮たさつま芋、リンゴ、小松菜、人参、イリコなどを食べています。今日は、いつものメニューに加えて園児さんからもらったドングリも食べてもらいました。
寝室に準備した今日のメニューはこちら。
食べているのは、ニホンツキノワグマのオス、イツキです。
ボリボリムシャムシャといい音が聞こえてきます。
翌朝、イツキの寝室をのぞいてみると、昨夜食べたドングリの殻が床中に散乱していました。
ちなみに、ヒグマのメス、ナズナは、ドングリを殻ごと食べていましたよ。
なお、野生のクマは、秋にたくさんの餌を食べます。冬になると自然の中で採れる餌が少なくなるためです。でも、動物園のクマ達は、毎日ご飯を食べられるのでどの季節も同じくらいの餌の量で大丈夫。冬眠もしません。いただいたドングリは、一度にたくさんあげると太ってしまうので、毎日少しずつあげていきたいと思います。
最後になりますが、ドングリを集めてくれた子ども達と先生方、大きくてきれいなドングリをプレゼントしていただきありがとうございました。動物たちに秋を感じてもらいたいため、栗、ブドウ、ナシなど季節物も少しですが与えてみたり、自分でも仕事の合間を使って動物公園内のドングリを集めていますが、少ししか収穫できずクマたちに申し訳なく思っていたところでしたので、大変助かりました。クマたち喜んで食べていますよ。また、遊びに来てくださいね。
クマ担当:日髙