2024年4月5日から「発見の森」内にあるトゲネズミ舎でアマミトゲネズミの展示を開始しました!この展示は、当園の他にも宮崎市フェニックス自然動物園と神戸どうぶつ王国、埼玉県こども動物自然公園の3つの動物園と同時で、国内初です。
アマミトゲネズミは、奄美大島のみに生息する国指定天然記念物で、開発による生息地の減少や外敵(マングースやノネコ)による食害などにより生息数が減少していることから、絶滅危惧種に指定されています。絶滅を防ぐため、2016年に環境省がトゲネズミ3種(アマミトゲネズミ・トクノシマトゲネズミ・オキナワトゲネズミ)の保全計画を策定し、2017年に宮崎市フェニックス自然動物園と東京都恩賜上野動物園、埼玉県こども動物自然公園が国内の動物園で初めて飼育を開始しました。
平川動物公園は2018年から保全計画に参画し、受け入れる準備を経て、2021年から飼育を開始しました。
この生息域外保全は飼育と繁殖技術の確立を目的として開始したため、展示はしておりませんでしたが、飼育繁殖技術が少しずつ進歩してきたため、このたび展示を開始することとなりました。夜行性のため、明るい時間に姿を確認することはなかなか難しいことが予想されたので、姿を確認できるように巣穴の一部を覗けるようにしました。しかし、予想以上に巣材を巣穴に入れてしまい、巣材で全く見えないことがあります。
夕方になると活動し始めるため、姿を見られる確率が高くなります。また、展示場の横にモニターを設置し、活動している姿や夜間の行動などの映像を放映していますので、そちらにも注目して頂きたいと思います!
今回のアマミトゲネズミの展示をきっかけに多くの方々に興味関心を持っていただき、皆さんで奄美大島に生息している多くの生き物や自然を守っていけたらいいなと思います。
アマミトゲネズミ担当:鮫島