
エサをあげなきゃイタズラされる!?
……なんていうのは冗談で。「換羽」が始まったオオヅルの写真です。
「換羽」とは、古い羽が抜け落ち、新しい羽が生えることです。鳥は水浴びや羽繕いなどで羽の手入れをしますが、羽毛はだんだんと傷んでいきます。そのため、ほとんどの鳥は1年に1~2回羽が生えかわります。
渡り鳥であるツルの多くは、暖かい春から夏を繁殖地で過ごし、渡来(繁殖地から越冬地へやって来る)→越冬→北帰行(再び繁殖地へ帰る)、そして繁殖地で産卵や子育てを行うサイクルで暮らしています。換羽中はたくさんのエネルギーを必要とするため、繁殖や渡りの時期を避けて行われることがほとんどです。
また、鳥の種類によって羽の抜け方に特徴があり、大きく部分換羽と全換羽の2つに分けられます。
- 部分換羽:羽が1本ずつ生えかわる。換羽期間中でも飛翔が可能。
- 全 換 羽:全身の羽が一気に生えかわる。飛翔できない期間がある。
冒頭で紹介したオオヅルは全換羽のため、風切羽(鳥の飛翔に重要な大きな羽)が一気に抜け落ちる過程で写真のような状態となるのです。
ちなみに、平川動物公園で飼育しているタンチョウやソデグロヅルも全換羽ですが換羽の時期が少しずれています。同じツル科でも違いがあり、展示場に落ちている羽を調査するのもツル展示場の楽しみ方のひとつとしてオススメです。
さて、羽が抜け落ちた部分からどのように羽が生えるのでしょう。



羽毛は角質のさやに包まれて成長します。羽が伸びると角質が剥がれ落ち、羽毛が見え始めます。そして1~2ヶ月かけて羽が生えそろい、立派な翼となり飛翔できるようになります。繁殖を終えたツルたちは、子育てをしつつ次の大移動へ向けて羽の準備を進めているのです。

平川動物公園では、夏から秋にかけてツルの換羽が観察できます。展示場の柵に羽がついていたり、地面が羽まみれだったり。 ぜひ、季節ごとに違うツルの姿を見に来てくださいね!
鶴にキテる:池亀
