みなさんこんにちは!
最後にチンパンジーのブログを更新したのが2025年5月30日でした。
本来であればもっと頻繁に更新したい気持ちは山々なのですが、更新していない間にチンパンジー舎ではめったにない事がいくつかありました。
なにかと慌ただしい日々を過ごしており、ブログまで時間が取れませんでした。
せめても…と思い、公式X(エックス)では簡単に日々の様子をお伝えしているところですが、どうしても文字数に制限があります。(あれこれ、詳細にお伝えしたいことは山ほどあるのに~)
ということで、更新していなかった間の2025年中のあれこれをまとめてふりかえるブログにしてみようと思います。

●2025年7月
「Amazonほしいものリスト」で携帯型心電計を贈っていただきました。
(高額な商品にもかかわらず購入してくださった方、本当にありがとうございます!!)
随分前に海外の園館で携帯型心電計を利用して測定している情報や動画を見聞きしていたので、もし大型類人猿を担当することになったら、取り組みたいと思っていたことの一つでした。
というのも、大型類人猿の死亡要因の多くに心疾患が挙げられるからです。それらの早期発見に役立てばと思い今回希望したものです。
7月15日から心電図測定トレーニングを開始しました。
測定には機器に両指を約35秒間やさしくタッチし続けなければいけません。指に力が入りすぎて機器を強く押したり、途中で指が離れたりしては正確なデータが得られません。
トレーニング当初は、力が強いチンパンジーにこの絶妙な加減を教えるのに苦労するだろうと思っていたのですが、(そもそも、せっかく購入していただいた高額な機器を壊されやしないかというプレッシャーと日々戦っていました)トレーニングを開始してわずか3日後の7月18日には♀モモの心電図測定に成功しました!
モモに続いて♂イチローも7月29日に測定成功しました!
それからしばらくして、♀ライチは10月1日、♂ケイも12月25日に測定成功しました。
(♀ピータンや♀イチエも調子が良ければ10秒くらいは測定できます。)
以降、測定に成功した個体はほぼ毎日トレーニング下で測定できるようになり、正常時の心拍数や心電図のデータも随分と溜まってきました。
この機器は専用のアプリでスマートフォンと連携しており、測定中リアルタイムで波形が確認でき、測定成功したデータは心拍数・波形、評価と共に保存されます。大変便利な時代です!
聴診だけでなく、この心電図で得られたデータも今後の健康管理に有効活用していきたいと考えています。


●2025年9月
9月16日はピータンの推定42歳の誕生日でした。
野生由来個体で誕生日は不明なので、千葉市動物公園から当園に来園した日をお祝いしています。
ピータン自身に子どもはいませんが、いつも群れの子どもたちの良き遊び相手になってくれて本当に感謝しています。


●2025年10月
10月24日はモモの20歳の誕生日でした。
好奇心旺盛でパワフルな子育てをしているモモ。遊ぶときは娘のカリンバ以上に楽しんでいます。
モモの子育てはとても楽しそうです。


●2025年11月
10月27日から11月13日まで2週間少々、屋外運動場タワーデッキ最上部の板の張替えとロープを全て交換するため、足場を組んだ大掛かりな工事が始まりました。
チンパンジー舎も完成から10年経過し、経年劣化している箇所も見られ始めてきた為です。
作業のため屋外運動場は使用出来ませんし、バックヤード(非公開屋外運動場)も資材搬入・工事業者の作業用通路となったため、使用できません。
チンパンジーを2週間も屋外に出さないのは、これまでのチンパンジー担当者も誰も経験したことがありません。
バックヤードも使えず屋内だけでやりくりしないといけないので、チンパンジーたちの不満が溜まるのが容易に想像出来ました。
実際、チンパンジーたちの不満は全て担当者たちに向けられましたが、どうにかこうにか2週間乗り切りました…。
工事が終わって屋外運動場に出ていくチンパンジーたちはとても嬉しそうでしたが、一番喜んでいたのは、やっとこの試練が終わった担当者だったかもしれません。
工事の際にタワーの最上部まで登って、普段チンパンジーたちの見ている景色を改めて見てみたのですが、遠くまで周囲の様子を360度見渡せることも、ひとつのエンリッチメントかもしれないなぁと思いながら、チンパンジーと同じ景色を見ていました。







●2025年12月
11月29日から12月2日までの4日間、♀ヨシミ受け入れの事前研修として静岡市立日本平動物園へ行ってきました。
当園としてはピータンの来園以来9年ぶりに新規個体を迎え入れることになります。
ヨシミのこと(性格、飼育環境、飼育管理、飼料、トレーニング、医療に関すること)をきちんと知った上で当園へ受け入れるための研修です。
ヨシミは生まれた場所こそ違いますが、人生のほとんどを日本平動物園で過ごしてきました。
長年暮らした場所から環境も大きく変わるので、事前に少しでも担当者のことを覚えてもらい安心してスムーズに当園に受け入れられるように研修に臨みました。
ヨシミの第一印象は、気味が悪いくらいおとなしくて落ち着いていると思いました。
というのも、チンパンジーは見知らぬ人が来ると水や唾をかけてきたり、物を投げてきたり、大きな音をたてたりして脅かしておちょっくってやろうとするのが大抵ですが、研修中、ヨシミは一切そういうことはありませんでした。
むしろ研修2日目からは頻繁にお尻を見せて挨拶してくれたので、これにはビックリしました!
研修中はヨシミの担当者の方ととにかく話をして、ヨシミのことを沢山知ることができました。
輸送に関することは事前に何度も連絡のやり取りをしていましたが、実際にお会いして再度細かく打ち合わせをしました。
ヨシミの性格にも救われ、安心して受け入れることが出来るなぁと感じながら鹿児島に戻りました。
ヨシミ受け入れの打診があった時は、まだまだ先のことだ~と気楽に思っていましたが、慌ただしい日々を過ごす中であっという間に受け入れの日が近づいてきました。


研修でしばらく不在にしていたので、当園のチンパンジーたちとは久しぶりの再会となりました。
長期で顔を合わせないということは滅多にないので、子どもチンパンジー以外にはちょっと厳しいピータンですが、とにかくデレデレで普段以上に担当者に優しく接してくれたのはここだけの話です。
12月21日はライチの5歳の誕生日でした。
元気120%でじっとしていることがないくらいヤンチャしていますが、最近は乳歯から永久歯に生え変わりがあったり、子守りの真似事をしたりと少しずつ大人への階段を上っています。


12月23日はいよいよヨシミが当園に到着する日。
ここから先はヨシミが当園に到着し、群れのメンバー全員との顔合わせや同居の話になります。
これまた本当に色々ありました。。。
この件については別でブログを書きたいと思っていますので、気長にお待ちください。
担当1年目にして数年分が凝縮されたようなハードモードな日々を送っているチンパンジー担当:日髙
