みなさんこんにちは!平川動物ウォッチング隊員の村上です。
今回のズーブログでは、当園で現在飼育されているコアラの中で一番長生きしているブンダについてお話ししたいと思います。
当園では現在17頭のコアラを飼育しております。
その中で一番長生きしているのがオスの「ブンダ」です。
2010年9月15日にシドニー水族館で生まれました。当園には2014年10月に来園し、今までたくさんの子どもを残し、国内コアラの繁殖にとても貢献しています。
そんなブンダも今年の9月で13歳になります。
コアラの寿命は10~12年なので、もう高齢です。
今年1月までは新コアラ館に展示しておりましたが、少しずつ体重が減り、衰えを感じるようになったため、現在はバックヤードで過ごしてもらっています。
念のため獣医師にも血液検査や触診などしてもらっていますが、今のところ異常はないようです。
動物園では、赤ちゃんに注目されがちですが、かわいい赤ちゃんの時期はあっという間で、動物たちはその後の生活の方がずっと長いです。
産まれてくる事はとても喜ばしいことなのですが、老いていく動物もいて、その姿を知ってもらうことも大事だと思っています。
そんな彼らには、できるだけ幸せに長く生きてもらえるよう新鮮なユーカリを給餌し、快適な環境を作り、定期採血・体重測定・触診などを行っています。
昨年はタイチ、ユイ、アイ、ジェインの4頭のコアラを感染症で亡くしてしまいました。
アイに関してはまだ子どもでした。小さいながら毎日の治療にも協力してくれて、とても辛かったと思います。
どのコアラも寿命を全うできず亡くなってしまい、私たちの力不足だったと深く反省しています。
動物園は限られた環境ですが、コアラらしい暮らしができるよう、定期的な組木の追加や植物の育成に力を入れて、休息場所や隠れるところを造っていきたいと思います。
また、毎日開催しているガイドを通じて彼らについて興味をもってもらい、生息地に思いを馳せ、環境問題についても一緒に考えてもらえるよう、私なりに実践していきます。
コアラ担当:村上