フィールドレポート ~ロードキルの記録2025~

以前、私は平川動物公園のすぐ近くに住んでいました。5年前に少し離れた所へ転居し、峠越えの道を通って車で40分ほどかけて通勤するようになると、多くの野生動物が交通事故の犠牲となっているのに気付きました。このように、動物が車両の通行による事故で死亡することを「ロードキル」と言います。2023年からロードキルの事例を記録し続けており、そのことをブログに書くのは3回目となります。

タヌキもロードキルの犠牲になっています

ロードキルの犠牲となった動物を目撃したら

1.日時

2.場所

3.動物種

以上の項目について記録を取っています。

2023年1月1日から12月31日については2年前のブログに、

フィールドレポート~ロードキル1年間の記録~ – 平川動物公園公式サイト

2024年1月1日から12月31日については1年前のブログ

フィールドレポート ~ロードキルの記録~ – 平川動物公園公式サイト

にそれぞれ書いていますので、そちらもよろしければご覧ください。

今回は2025年1月1日から12月31日の分について報告します。

まずはロードキルの月別の件数とその合計です。2025年は1年間で101件ありました。これは2024年が149件、2023年が121件だったのと比較すると3年間で最も少ない数です。

この表を以下のようにグラフ化してみました。

2023年と2024年は8月、5月が多い傾向にありましたが、2025年は5月から8月までは3カ年で最も少ない件数となっており、9月についても非常に多かった昨年より減少しています。

野生動物の生息数や生息密度までは詳細に調べていませんが、ロードキル件数が減少した要因として可能性があるとすれば、昨年の5月から6月にかけて県道沿いで実施された木の伐採・剪定です。

道路沿いの伐採・剪定により視界がスッキリ

こちらも道路に覆いかぶさった木が切られた場所

こちらは道路際まで生い茂った状態です

かなり見通しが良くなったことにより、道路を横断しようとする動物たちが車両を視認しやすくなったのではないでしょうか。木や下草が生い茂った所からいきなり道路を横断するのは危険であると想像できます。

続いて動物種別の件数です。これらにはネコの事例も含みます。もちろんネコは野生動物ではありませんが、比較するため参考までにカウントしています。2023年、2024年はアナグマが最も多かったのですが、2025年はアナグマよりタヌキが多い結果となりました。ただし、死体が著しく損傷しており「不明」としたものの中にはタヌキ、アナグマが含まれている可能性が高いです。事故からの経過時間が長くなったり、カラスやトビなどが死体を食べた場合は動物種(特にタヌキとアナグマ)の判別が難しくなることがあります。

 

そこで、アナグマとタヌキに「不明」を加えて月ごとの件数を比較してみます。

アナグマとタヌキについては、冬にタヌキが多く、夏はアナグマが多い傾向にあるのは例年通りです。アナグマは気温の低い時期には活動しなくなり、冬ごもりする習性があるからと考えられます。

2026年も引き続き記録を続けていますので、また来年の今頃、ブログにて報告しようと思います。

車の運転をする時は車両や人に気をつけるのはもちろんのこと、動物たちのためにも安全運転に努めていただけたらと思います。

園長 福守

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