アカカンガルーの人工哺育 その1 

オーストラリア園には、アカカンガルー、オオカンガルー、アカクビワラビーの3種のカンガルーが暮らしています。今回は、アカカンガルーの赤ちゃんが人工哺育となったお話です。

アカカンガルー

昨年、ラックというメスの袋(育児嚢)に赤ちゃん(嚢児)がいることが分かりました。

しばらく繁殖制限をしていたので、群れでは久々の繁殖で、ラックにとっては初めて繁殖でした。カンガルーの場合、出産日が分かりにくいので、平川動物公園では、赤ちゃんの体が完全に外に出た時を出袋(しゅったい)として記録しています。この出袋前に、ちょこちょこ顔を出し始めるのですが、この赤ちゃんも11月下旬より夕方になると決まって顔を出すようになりました。顔にはまだうっすらとしか毛が生えていない状態でした。

顔を出しはじめたラックの赤ちゃん

このまま無事出袋を迎えますように・・と思っていたそんな矢先の12月2日の朝、アカカンガルー舎に入ると寝室の土の上に赤ちゃんが落ちています。寒い冬の時期です。体は冷たく、ぐったりしていました。しかし、取り上げるとわずかに呼吸をしています!

獣舎に置いていたカイロを体にあてタオルでくるみ、すぐに動物病院に運びました。すると、治療のかいもあり、体温も上がってきて回復がみられたため、少しずつ人工乳を与えました。

そして、その日の夕方遅くに、一度お母さんの育児嚢に戻してみることにしました。カンガルーの赤ちゃんはお母さんの袋で育つのが何といっても一番だからです。

しかし、結果は、お母さんの袋に収まりきらず、また落ちそうになるため断念し、その日から人工哺育で育てることになりました。(つづく)

                             

 (アカカンガルー担当 永峰)

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