アカカンガルーの人工哺育 その2

人工哺育となった赤ちゃんは、オスで、体重は1.2kg。リックと名付けられました。

冬場だったこともあり、動物病院の保育器の中で管理することにしました。その中に小さめの段ボールを入れ、さらに中にタオル地の巾着袋を入れました。

実は、カンガルーの袋(育児嚢)はポケットというより巾着袋タイプ。入口がゴムのように伸びたりしまったりするんです。そして、ありがたいことに、これまで人工哺育となったカンガルーで使用した巾着袋が大小いくつも残っていたため、それらを使わせてもらいました。これを毎日替えて、また成長にあわせてサイズを変えたりして使えたので、大変重宝しました。

人工哺育で使用したものの一部です  右上二つが育児嚢がわりの巾着袋

授乳は1日6回から始め、日中は獣医が、朝と夜は飼育担当者が与えることにしました。ミルクは犬用ミルクを使い、哺乳器で与えました。

出袋の近い赤ちゃんのこと、すぐに大きくなって人工哺育も早目に終わるだろう、当初はそんな風に思っていました。

しかし、リックは思っていたよりもミルクの飲む量が増えず、1日に成長に必要な量を与えるためには、なかなか授乳の回数を減らすことができませんでした。ようやく1日6回から5回になったのは、年も明け正月を過ぎた頃でした。

人工哺育開始から2週間ほどたった頃

1月中旬から、少しずつ安定してきたので、通常大人たちが食べているキャベツやリンゴなどをスムージーにした離乳食も与えるようにしました。

ちなみに育児嚢から出るようになったカンガルーの赤ちゃんの戻り方は「飛び込み」です。頭から飛び込んで中でくるっと体を回転させフィットさせます。もちろんリックも巾着袋に戻る時は、必ず飛び込んでいました。(つづく)

巾着袋から足が出ているところ カンガルーのキック力の秘密はここにもあります

                                

(アカカンガルー担当 永峰)

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