春から初夏にかけ日本にやってくる夏鳥です。4月中旬から5月上旬にアカマツなどの木に巣を作り、繁殖します。9月中旬から10月初旬に渡りますが、奄美大島や沖縄などでは、越冬するものもいます。カエルやトカゲなどを好んで食べます。
レッドリスト: 環境省:VU
草原の湿地や川岸で繁殖します。越冬地である鹿児島県出水地方には、多くのマナヅルが群れをなして渡ってきます。雑食性ですが、植物の茎や根、穀類などを主に食べます。一度に1~2個抱卵し、約30日間で孵化します。
海岸、湖沼、河川の河口などに生活の場所があり、それらの付近を飛翔しながら獲物をさがします。両翼を広げると2m近くあります。主として魚を食べ、単独で生活をします。地上15~25mの樹上に営巣し35~45日で孵化します。北海道では留鳥、本州以南では冬鳥として見られます。
中国大陸にいる個体群はモンゴル東部、東シベリア、中国東北地方で繁殖し、朝鮮半島・中国東北の南部で越冬します。一方、北海道の個体群は留鳥で、ツルの中で唯一日本で繁殖を行います。
明治時代には乱獲と湿地の開拓によって絶滅したと考えられていましたが、その後大正時代に10数羽が再発見され、現在では懸命な保護の甲斐もあり、その数は回復しています。その一方、生息地である湿原は減少し、既存の湿地環境も悪化していて、いつまた絶滅の危機に瀕してもおかしくありません。特に近年では、人工物(電線など)への衝突や、車・列車との交通事故が問題となっています。