5月20日に「えさづくり・えさやり体験」イベントが開催されました。
これは餌となる作物を動物園に隣接する休耕地を利用して栽培し、収穫したものを動物に与えよう、という趣旨のイベントです。このような体験を通して自然に親しみ、動物の食べ物や食べ方に関心を持ってもらうことを目的にしています。
以前は鹿児島で「カライモ(唐芋)」と呼ばれるサツマイモを植え付け、収穫していました。
ところが、県内各所で被害が出ている基腐病(もとぐされびょう)が発生し、去年は苗を植え付けたものの収穫できないという残念な結果となりました。
そこで今年は「別の作物を植えよう」という話になりました。
しかし、
・栽培が容易
・動物の餌として使った実績がある
・植え付けも収穫も安全に行え、イベントとして楽しい
という作物がなかなかありません。
担当者が悩んだ末に選んだのはトウモロコシとソルゴーでした。
トウモロコシは飼料用の品種が県内では広く栽培されていて、平川動物公園でも毎年使用しています。実を食べるというよりは、茎や葉がゾウやシカなど草食獣の餌となります。
今回のイベントでは食用としても美味しい、スイートコーンを植えることになりました。
ソルゴーも牛の飼料用として県内では広く栽培されていますが、皆様にはあまりなじみのない植物のようでした。標準和名はモロコシで、別名タカキビ、コーリャン、ソルガムとも呼ばれます。
イベント当日は最初に獣医師が動物の餌についてお話をしました。動物の種類により食べ物や体のつくりが異なること、動物園ではどのような食べ物を与えているか、などについて知ることができました。
次にみんなで畑まで移動し、施設係 花緑班のスタッフから苗の植え方について教えてもらいました。
みんなで楽しく植え付けをしたので、あっという間に作業を終えることができました。
最後はホッキョクグマのお食事風景を見て、イベントは終了しました。
あとは8月の収穫が楽しみです。(台風が来ないといいのですが…)
園長 福守