鹿児島フィールドレポート ~ユーカリ採取時のお楽しみ 畑にはどんな生き物がいるかな?~

みなさんこんにちは!平川動物ウォッチング隊員の落合です。コアラ担当は、ほぼ毎日ユーカリ畑で採取業務を行っています。いわば毎日、畑というフィールドで活動していることになります。

畑ではもくもくとノコギリで木を伐り、剪定はさみで枝をカットしています。作業に集中していても、いろいろな生き物が目に飛び込んでいます。今回のズーブログではユーカリ畑で出会った生き物を紹介したいと思います。

ユーカリを植えているので、畑と表現しますが林のようにも見えます。

一般的にユーカリは防虫作用があるといわれていますが、畑で作業をしていると「本当に防虫効果あるの?」と思ってしまいます。蚊もハチも普通に飛んでいます… ほかにもバッタやコオロギなども地面にはたくさんいます。

つまり、生き物にとっては普通に暮らしやすい環境のように見えます。

小さな虫を求めて、トカゲやヘビは当然集まります。

カマキリがトノサマバッタを捕まえていました。夏から秋にかけてはカマキリを見かけない日はありません。

そしてトカゲやバッタを求めて、鳥もやってきます。

肉食性のモズは、トカゲやバッタを捕まえては、冬場のエサが少ない時の保存食として枝にさして保管しています。作業中に手元に干からびたトカゲやバッタがあると、ぎょっとしてしまいます。

いわゆる「モズのはやにえ」 器用に枝にさしています。
 
ちなみにこちらがモズです。小さな猛禽類と呼ばれるほど、大きな獲物をとったりすることもあります。

葉っぱや枝についているクモや幼虫などを食べにやってきた鳥もいます。今年は特定の畑で、いつ行ってもキジが周りをうろうろしていました。手の届く距離にやってきては、何かをついばんでいます。私が切り倒した枝についている虫などを食べているのです。

スタッフのすぐそばでエサの虫や幼虫を探しているようでした…

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この個体はメスですが、時折オスも見かけました。 
ちなみに手が届く距離でスマホ撮影しています。

このキジは、人の気配から身を潜めるのではなく、気配を感じて私たちの前に登場しているようでした。

他にも幻のヘビといわれるシロマダラがいたり、キジバトやホオジロが巣を作っていたりと、ユーカリの森が様々な生き物の暮らしを支えている場所になっています。

非常に美しいシロマダラ。すぐに茂みに隠れてしまいました。

人の手が加わっているいわば「里山」のような環境であるユーカリ畑は、様々な生き物にとっても過ごしやす場所だと感じています。

ユーカリ畑の茂みには、カヤネズミの巣があることも! 器用に作っています。

ちょっと迷惑なイノシシもエサを探しにやってきています。ボコボコの地面は掘った跡です。

もくもくと採取作業をしていますが、時折見つかる生き物たちに、いろいろなことを感じさせてもらっています。ちょっときつい作業も楽しくなる一瞬を与えてくれますよ!

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